防御力について

コラムにご意見いただきましたので、それに関し返信致します。

以下頂いたご意見
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「突撃ゾイドの戦術」読ませていただき自分が思ったことを。
まず「ディバイソンは賢かった」の引き合いに出されているレッドホーンと帝国軍人。
ゼネバスは兵士を何よりも大切だと考え、より安全な装甲式コクピットを採用しています。
そんなゼネバスがレッドホーンでゴジュラスに突撃させるでしょうか?
レッドホーンにはパイロットが3人、脱出ビークルも搭載してます(HMM設定なら3つ全部)。
最初は格闘でやられたとしてもパイロットが脱出すればその様子はすべて帝国に伝わり対策が立てられ、無闇なゴジュラスへの突撃は即禁止されるはず。

そしてレッドホーンの砲撃は本当にゴジュラスには無効だったのでしょうか?
装甲は撃ち抜けなくても脚の付け根あたりならダメージを与えられそうだし歩けなくさせれば勝利確定、ゴジュラスよりも運動性能は上なんだから距離を取って戦うことは十分できたのではないかと思います。
「いや、レッドホーンの砲撃は全く効かない」という意見もあると思いますが、そうするとモチーフからの逸脱の問題が出てきます。
いくら大きいとはいえティラノサウルスがそんなに頑丈なら亀とかダンゴムシの立場がありません。
実際のティラノサウルスはもしかしたらすごく頑丈だったかもしれないですが、それなら実際のスピノサウルスは背びれからなんか出して他の動物を操っていたかもしれません。
ゴジュラスはゴジラ型だから人間の兵器は通用しない、ならまあ納得ですが。

レッドホーンが格闘戦でゴジュラスに勝てない、のは納得、むしろ絶対勝てない方がいいです。
ただ、レッドホーンとゴジュラスが広大な平原でタイマン勝負だったら機動力と砲撃力、3人での役割分担ができる点で普通はレッドホーンが有利だと思います。
これがゾイドのいいところ、いろんなモチーフがありそれぞれに長所短所があるという点ではないでしょうか?
ゴジュラスはゾイドの象徴的存在で、トミーに絶対負けない特別なヒーローと設定されているのはわかっています(あくまでも登場時の話)。
ただだからといって他のゾイドが、ヒーローっぽい、リアルじゃない、強すぎる、万能すぎる、モチーフと違いすぎる、と否定されるのに、ゴジュラスは特別な存在だからOK、レッドホーンには絶対負けないってのはやっぱり違うと思います。

これはあくまでも個人的な意見です。自分が正しいとも思ってませんし、曖昧な部分が多いのもゾイドの魅力だと思います。これに対しての直接の返信は結構です。少しでも参考になる内容があればコラムやブログのネタにしてください。
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ご意見ありがとうございます。「返信は結構です」との事ですがせっかくなので下記致します。

その前に…、
不要かもしれませんが、補足というか自分のスタンス的な部分について先に書いておきます。

自分が書いているのはあくまで自分なりの推論であり「説」というレベルのものであります。
正しいと主張するものではありません。その事ご理解いただければと思います。

もちろん自分の中では正しいという裏打ちはありますが、それでも「他の意見を否定する」ものではありません。
あくまで、自分の中でしっかりとした説を持ちつつも、しかしながら他の意見も柔軟に取り入れて常に磨いてゆきたいと思っています。
自分の説に対し色んな意見が出て、その中で自分の意見に更に確信を持つ事もあれば、相手の意見になるほどと感服する事もあれば、議論の中でどちらの意見でもない新たな説にたどりついたりする事があったら面白くていいなと思っています。

「正しい」という部分にこだわっている風に感じてしまいましたので、不要かもと思いつつも補足致しました。
同時に、自分の書き方が排他的に聞こえる部分もあるのかなーと反省もしましたので、色々気をつけたいとも思います。


さて、本題。
頂いた意見に個人的な見解を下記します。


●突撃をいつまでもさせるものか
これは、させると思います。
理由は幾つかありますが、主に2点からそう思っています。

1点目はバトストにおける描写から導いたものです。
1巻の冒頭で、「①ゴジュラスが無敵神話を築いている状態」「②レッドホーンは砲撃→突撃の戦術を取っている」とい描写があります。
この二つをあわせて考えるに、レッドホーンの少なくとも多くは「砲撃→突撃」を基本戦術としていると思えます。
で、何故こうなったかというと、何故禁止されなかったかというと、これは以下のように考えます。

2点目の理由です。
あんがい、「それが当然のものだ!」と思っている内は間違いに気づかない。こういったケースはままあります。
太平洋戦争で使用された日本軍のゼロ戦は軽快で比類なき格闘力をもつ戦闘機で、その能力に限って言えばまさに無敵でした。
で、緒戦において米軍はゼロ戦にどうやって挑んだかというと、これが格闘戦です。
他の戦い方(例えば一撃離脱戦法)なら勝てたのに、何故だか格闘戦で戦いばったばったと落とされた。
何故なら、当時は格闘戦こそが空戦の常識であったからです。

後になって別の戦い方をすれば良かったというのは簡単なんですが、渦中にある内はなにせ必死なのであんがい気付かない。
もちろん格闘戦になった挙句、命からがら生還したパイロットも多数居たというのに。
米軍がゼロ戦との格闘戦を避けるようになったのは、ゼロ戦が鹵獲されて徹底調査された後のことです。
徹底調査してやっと「こりゃ格闘戦じゃ勝てんわ」と気付いてようやく戦術を転換させた。

そして、ゴジュラスは少なくともレッドホーンが帝国最強だった時代においては鹵獲されていない。
その事は大きいと思います。

以上まとめると、
「バトストの内容からそう推測できるものである」
「渦中にある内はそれが常識だと思い込んでおり別の戦術はなかなか思いつけない」
と思っています。
戦術の転換は、コロンブスの卵的なもの言えるかもしれれないですね。

●砲撃はノーダメージなのか
ノーダメージではないが致命傷にはなりにくいと思っています。
その理由は…、

「防御力とは何ぞや」を考える必要がありますが、防御力とは二つに分けられます。
一つ目は「装甲の強度」
二つ目は「内部の頑丈さ・信頼性」
この両者の総合が防御力であると思います。

二つ目はちょっと補足が必要だと思います。
「内部の頑丈さ・信頼性」
メカニックにも色んな種類があり、例えばエンジンの話をしましょう。
レシプロエンジンには液冷エンジンと空冷エンジンがあります。
エンジンは熱くなるとオーバーヒートしちゃうので、冷す必要があるんですね。それを液体でやるか空気でやるかの差です。

で、液冷エンジンはとにかく撃たれ弱い。
一箇所に被弾しただけですぐに全体がダメになり冷却機能が完全ストップする。結果、被弾から数分でもれなくオーバーヒートして墜落の憂き目になります。
対して空冷エンジンは頑丈です。
被弾して「当たった部分」が壊れても、多少出力が落ちる程度でしぶとく回り続けます(もちろんどこに何発被弾しても良いわけではないが)。
信頼性は非常に高いといえる。


生物的に言うと、装甲は「皮膚又は外骨格がどの程度強固か」であり、内部の頑丈さ・信頼性は「生命力がどの程度強いか」であると思います。
トリケラトプスや甲虫は、装甲を分厚くすれば良いモチーフ消化だと思います。
一方で、「生命力がどの程度か」というものも考え、内部的な頑丈さ・信頼性に結び付けて良いと思います。

ゴジュラスに関して言えば全くその通りになっていると思っています。
装甲は心もとない程度でしかないが、ティラノサウルスを思わせる圧倒的な生命力の強さ=頑丈さを誇る。
これにより被弾に耐えうると思います。


・・・という風に考えて導いた というのが自分の見解であります。
色んな捉え方がありますが上記した事はゾイドらしい「ミリタリーさ」「生物らしさ」を破綻せず両立していると今のところ考えています。
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コメント

非公開コメント

勘違いかもしれませんが…

素晴らしいです。
ゾイドの持つ闘争心や生命力が、そのまま頑丈さに繋がるというのは、かなり興味深く、納得させられます。
三式様の仮説には非常に共感しました。

以下は、たしかファンブックか何かの書籍に、書いてあった事の筈です。

帝国内の野生ゾイドは、非常に大切に保護され、一定の数を保っていた。ただ、あまりに大切に長期間保護した結果、帝国内の野生ゾイドは生命力や闘争心が弱まった。そこで帝国は持ち前の高い技術で、失われた闘争本能や生命力を補う程の重武装や重装甲を施された。それがそのままCASの大元の発想である。

…記憶違いだったかな…

ただ、もしそうなら、この仮説で共和国と帝国の初期のゾイドの意匠が違うのも納得がいくんですよ。
正直な所、ゴジュラスやウルトラザウルスは、配管や骨格部品がむき出しで、防御力が高いようには見えません。しかし、両者はかなりの頑丈さを誇りました。
一方で帝国ゾイドは流れる様な美しい曲線の重装甲です。これは、弱体化したゾイドコアを守り、内部を保護する為なんじゃないかと思うんです。

初期の共和国ゾイドは、ゾイドの持つ生命力に頼った異常なタフネスをそのまま使った。だから技術力の勝る帝国のゾイドに対抗できた。ただ、そればかりに頼っていた為に帝国が技術力を伸ばしていき、ゴジュラスやウルトラザウルスでは対抗出来ないゾイドが多数現れた。

もしそうなら、色々と想像の余地有りですね。

No title

今回もまた素晴らしい考察です。

考えてみれば装甲やEシールドによる防御力は解り易く、よくとり上げられる一方で、内部の頑丈さや信頼性って中々触れられませんし、ちょっとした盲点ですね。

戦闘用に改造されているとは言え、ゾイドも生き物な訳ですから、生命力の強さがそのまま内部的な頑丈さに繋がるのは凄く納得がいきます。

それから、かかしさんの仰るゾイドの闘争本能や生命力に関するファンブックの記述についてですが、
多分ファンブック3巻のライガーゼロの解説の所とファンブック1巻の「ガイロス帝国ゾイドの特徴(ガイロス帝国軍団組織図の下の方に記載)」だと思います。

ファンブック3巻のライガーゼロの解説には、
「大異変以降、殆どの野生ゾイドは惑星Zi人に管理され、保護政策がとられてきた結果、個体数は安定したものの、ゾイド本来の生命力や改造後の戦力は低下した。

操作性と引き替えに、ゾイドの生命力と闘争本能を犠牲にしてきた帝国戦闘ゾイドにはとりわけこの傾向が強かった。」
とあります。

また、ファンブック一巻の「ガイロス帝国ゾイドの特徴(ガイロス帝国軍団組織図の下の方に記載)」には、
「最新コンピュータと連動した操縦システムによってゾイド本来の気性を制御するため、生命力や闘争本能は弱くなるが、その分パイロットの技術を要求しない扱いやすい機体になり、基本戦闘力で劣る分を武装と重装甲で補う。」
とあります。

ちなみに、同じファンブック一巻に載っている「共和国ゾイドの特徴」では、
「共和国ゾイドは野生体本来の力を最大限に生かした設計になっていて、改造部分が少ないので生命力や闘争本能の強いゾイドとなるが、同じゾイド同士でも個体差やパイロットの操縦技術、機体との相性で戦闘力が大きく変わるのが問題」とあります。

また、メカ生体時代のバトスト一巻の中の記述(「対ウルトラザウルス用コングを開発せよ 帝国の挑戦」中の記述)から考えると、少なくともゼネバスが一度暗黒大陸に亡命する前までは、ヘリックとゼネバスの間では、資源や労働力などの面で大きな差(ゼネバスよりもヘリックの方が資源や労働力などが大きく勝っている)があり、そこには当然野生ゾイドも含まれると思います。

なので、かかしさんの考察もとても面白く、納得のいくものだと思います。

また、高い再生能力を持つハイドッカーや、バトスト中で高い再生能力をみせたゴジュラス・ジ・オーガや短期間の間に増殖までしようとしたデススティンガーなどのオーガノイドシステム搭載機、野生体の本能や生命力を色濃く残したライガーゼロなどの完全野生体ベース機など、戦闘用ゾイドの生命力とそれに付随するであろう能力や事例について色々と考察していってみるのも面白いです。

No title

ティラノサウルスの骨は中空でこけたら骨折するような代物だったから、当たらなければどうということはないレベルの防御力だったはずですよ。
レヴラプターにやられてしまうレベルのゴジュラスの防御力がレッドホーンでも通用しないという事はないと思います。いやレブラプターに負けたのは黒歴史にして欲しいです。
とは言えゾイドの直立型ティラノサウルス型はゴジラの如き防御力の高さを誇っているからなぁ。

No title

>かかしさん
内部まで深いレベルで捉える事ができればより高次元なものが生まれると思います。
メカ生体の再初期の頃から、共和国はゾイドとの共生を重んじており比較的そのままの姿で改造され、帝国は逆に重装甲重武装で制御する方向で改造する というものがありました。
まぁ、これは初期においては共和国側は味方であり帝国側は敵として在ったから…なんですが。

テクノロジーで勝る帝国がなかなか原始的な共和国を下せなかったのは考えてみると非常に面白いですね。

>ラウルさん
マニアックになりますが、生命力だけは本当に強靭な生物って沢山入るので、ゾイド化してみても面白いような気がしてきますねー。
色んなモチーフを探してみたいです。

>悠羽司恩さん
ゴジュラスが作られた84年当時はティラノサウルスはマジでゴジラに近い生命力があるというのが一般認知だったと思うので、「その時代のティラノ」がモチーフのゴジュラスは妥当だと思います。
この辺りはコラムのモチーフに関してのもの(http://zignition.web.fc2.com/main/column_discuss26.html)で書いている風に思っています。
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