デスザウラーの装甲

お便りを頂いたのでそのテーマで。
デスザウラーに関していただきました。

---------
いつも楽しく読ませていただいています。
デスザウラーに関する考察が充実していて、デスザウラーファンの私は嬉しく思っています。
さて、「どうしてデスザウラーの装甲はあんなに硬いのか」を自分なりに考えてみたのですが、
「荷電粒子エネルギーを使って常に表面にシールドを張っているからではないか」
という仮説を立ててみました。既出ならご容赦ください。

ゴジュラスのキャノン砲を跳ね返し(バトスト3巻)、ウルトラキャノン砲でもろくな損傷を受けなかった(小学2年生)ということは、装甲それ自体の硬さだけでは足りず、何かシールドのようなものでも張っているのではないでしょうか。
あたかも「宇宙戦艦ヤマト2199」の波動防壁のように。
ただしそれにはインテークファンを常に回し続けて、荷電粒子を吸い込み続けなければならない。
吸引効率をできるだけ上げるために、インテークファンはあの場所に置かざるを得なかったのだと思います。
だからインテークファンを壊されるとエネルギーがみるみる少なくなって、普通の大型ゾイドと大差ない装甲になり、ウルトラキャノン砲の集中砲火で沈められてしまった(バトスト3巻)のではないでしょうか。

またデスザウラーの装甲を正面から破るためにマグネーザーを備えたマッドサンダーが作られましたが、もしかしたらマグネーザーに反荷電粒子エネルギーをまとわせて荷電粒子シールドを中和していたのかも知れません。
反荷電粒子エネルギーをまとわせるには反荷電粒子エネルギー発生装置から常にエネルギーを供給し続けなければならないから、砲弾やビームではなくマグネーザーでなければならなかった……。
このように考えると、デスザウラーの強さ、それと背中合わせの弱点、マッドサンダーが作られた理由がより際立ってくるように思いました。
バトスト本文にはそれらしい記述はまったくありませんが、デスザウラーが好きで考えてみた次第です。

---------
とのこと。ありがとうございます!

デスザウラーはとんでもなく硬かったですね。そりゃあもう仰っていただいたとおり、至近距離からのウルトラキャノン砲でも撃ちぬけない脅威の防御力。
デスザウラーが存分に活躍できたのは荷電粒子砲よりも絶対的な防御力があったからだと思います。

デスザウラーの防御力については以前にコラムにしたことがあります。
ご一読いただけると嬉しいです。
こちら

こちらでは「荷電粒子を利用した特殊装甲説」「希少金属を使っている説」を出していますね。
このコラムを書いたのは2年ほど前なんですが、現在はデスザウラーの装甲は「荷電粒子を利用した特殊装甲説」の方をより強く考えるようになっています。
これについての理屈や内部機構もある程度考えたりしています。



ゾイドは装甲部分にも排気口やパネルラインなどかなりの量のディティールがあります。
実在の兵器と比べると過剰な程の量と言えます。

基本的に装甲は継ぎ目が無い方が強い。

Aは一枚ものの板。Bは継ぎ目があり(リベット留め)排気口もある。

これはAの方が強い。継ぎ目は割れやすいしメカ部分は弱いから当然。
「でもまぁディティール量が多い方がカッコいいもんなー」と深く考えずに曖昧な解釈をずっとしていました。

帝国ゾイドの中ではデスザウラーは装甲部分のディティールがとても多い。
これって以前は単なる廃熱口とかかなーと思っていたんですが、ここにこそ「荷電粒子を利用した特殊装甲」の秘密があるのかなーと思いました。
現在は以下の様に考えています。


デスザウラーは常にファンを回している。このファンは「空気中の荷電粒子を集める+冷却用として機能する」という二つの機能を持っている。
ファンが回ることによって体中は適切に冷却され、メカニックの高い信頼性に繋がっている。
デスザウラーが激しい格闘戦をできる秘密は、フルパワーを出しても常に冷却できるこのシステムにあったのだ!

が、このファンは常に荷電粒子を集めてしまう。これは荷電粒子砲を撃つ時は必須だが、通常時においては困った事にもなる。
というのも、荷電粒子が過剰に貯まりすぎれば暴発しかねないのだ。
なので、通常時においては貯まりすぎた分は余剰エネルギーを放出する必要がある。
だがかなりの高エネルギーだ。ただただ放出するのは勿体ない。

はて、そういえば共和国軍は最近シールドライガーにエネルギーシールドなる装備をしているという。電磁エネルギーを前方に展開してビーム砲をはじく…。
この技術を我が軍でも採用できないか。
これを受け、技術部は「余剰となった荷電粒子を放出する際に、そのエネルギーを利用したシールドを張る」ようなシステムを開発した。
本来は不要で捨てるだけのエネルギーを再利用し、シールドに利用したのだ。こうしてデスザウラーの防御力は鉄壁となった。


デスザウラーのシールドはシールドライガーと同じエネルギーシールドではないと思う。
というのもウルトラキャノン砲やゴジュラスキャノン砲を防いでいるので、コチラは対実弾に特化したシールドじゃないのかな。

どういった原理かまではまだ考えられていないのですが、とりあえず荷電粒子エネルギーを使用した何かしらの便利機能で実弾砲の威力を大きく減じる。
シールドライガーはエネルギーシールドという「帝国がビーム砲を撃ってくるから」の特殊防御を持っていましたが、帝国は逆に「共和国は実弾ばかり撃ってくるから」の特殊防御をするに至ったと考えると面白いかも、と思いました。

そういえば対デスザウラー用ゾイドである所のマッドサンダーは、背中にキャノンビーム砲を持っている。
実弾砲じゃないのはあんがいデスザウラー対策の意味も大きかったりするのかも。


ギル・ベイダーはデスザウラーの発展機として良いと思います。技術的な意味で。ビームスマッシャーは改・荷電粒子砲である。
ギルは翼に「ウイングバリアー」なる特殊機構を持ちます。これの詳細は不明ですが、とりあえず防御力を大きく高める為の装備であるようだ。
さてギルは改造ディバイソン「ディバイソンコブラ」の超巨大ミサイルの直撃に耐えた。


これは中性子ミサイルであった。
中性子ミサイルは核兵器。威力は核としては低いが、それでもビルなら2,3個吹き飛ばすくらいの威力はある筈。
これを受けて無傷だった。内部的にはダメージは受けたかもしれないけど、外観的にはひしゃげたりしていない感じだった。

ギル・ベイダー脅威の防御力。
でも一方で、ガンブラスターの砲撃に晒された際は回避に専念している。アルトブラスターに狙われた時などエネルギーを使い果たす寸前にまで追い込まれた。
ガンブラスターの砲も超威力ではあるのだが、ディバイソンコブラのミサイルよりも圧倒的に高いかと言われると疑問。
ギルのウイングバリアーは、デスザウラーと同じ対実弾を極めた防御装置なんじゃないかなぁと思いました。

という事で以上が現段階の考えです。
機構については更に考えていきたいです!
スポンサーサイト

ライガーの事③

先日からの話題の続きです。
その① その②

メカ生体ゾイドの大陸間戦争から高速機が増え、そして機獣新世紀ゾイドでは更に加速した。
今回は、この事をバトスト的な視点から考えます。


メカ生体ゾイドの戦いは、「大陸の支配域を拡大していく」という構図が基本でした。
あと、最大の目標は敵国の首都であった。ここを常に目指していた。
なぜかというとそこに敵の大将(ヘリック、ゼネバス、ガイロス)が居るからですね。
彼らを捕えれば終戦に持ち込める。
ただしデスザウラー無敵時代においてのみは、ヘリックは首都を脱出して行方をくらましたのでこの限りではなかったのですが。

首都は移動しません。ここがキーワードです。
動かない場所。それでいて要所。敵はここに攻め込む事を最大の目標にしている。
必然的にその場所の守りは現在実現できる最高レベルになります。
分厚い防御壁で覆われ、また重火器もズラリ並ぶでしょう。

ここを攻めるのに最適なゾイドは何かというと、
1:重防御で敵の攻撃に耐えながら近づける事。
2:分厚い防御壁などを破壊できる大パワーの攻撃力。
この二つになると思います。

これはもう初期においてはゴジュラスですね。
レッドホーンの砲撃を受けてもなお前進する驚異的なタフネス。強引に近づいた後は腕や脚や牙や尾で一気に破壊する。

シールドライガーでこれはできない。
速いから攻撃を避けつつ首都に接近する事はできるかもしれない…けど、首都の防御壁を越えようとすればさすがに発見されて十字砲火を受けるでしょう。
これをすべて避ける事は難しい。被弾すれば防御力の低さからアウトに。

重戦闘ゾイドの利点はタフな事と攻撃力の高さ…決定力の保有だと思います。
これは首都攻略だけでなく、大陸の支配域拡大においても重要ですね。
ゴジュラスのような「とにかく頑丈で耐えまくる」ゾイドが居ればこれを排除するのは困難です。
排除するには同クラスの重戦闘ゾイド…たとえばアイアンコングなんか必要。

メカ生体ゾイドにおいては、攻める側にも守る側にも重戦闘ゾイドの必要性が極めて高かったと思います。
支配域の拡大や要地の絶対防衛の要となる存在だからです。

第一次中央大陸戦争において、サーベルタイガーは善戦したが結局は共和国部隊の進撃を止める事ができなかった。これは重戦闘ゾイドの重要さをよく物語っていると思います。
敵の首都を攻略したゾイドは、攻・防に優れた重戦闘ゾイドばかり。
それはウルトラザウルス&ゴジュラスであったり、デスザウラーであったり、マッドサンダーであったり、キングゴジュラスであったりする。

そんなわけで、メカ生体ゾイドでは「支配域の拡大」「敵首都の攻略」が目的だったから、ゴジュラスをはじめとする重戦闘ゾイドこそが主力であったと思います。
高速ゾイドは重要だが主力ではなく補助。局戦である。

ただし高速ゾイドは山岳ではとても強い。
この地帯に限れば、動きの鈍る重戦闘ゾイドに勝つ事もできる。
だからこの地帯においてのみは主力の位置に置かれた事も忘れてはならないのですが。

メカ生体ゾイドの大陸間戦争…暗黒大陸での戦いはとても興味深い。
暗黒大陸は中央大陸よりも険しい地形です。それは高速ゾイドの価値が高まる事を意味する。
共和国軍の目標はガイロス帝国首都。だから主力はやっぱりゴジュラスやマッドサンダーや新鋭ガンブラスターなどの重ゾイドでした。
でも、同時に険しい地帯での戦いが多くなるから、次世代高速機ハウンドソルジャーやキングライガーを開発・投入する事になった。


メカ生体ゾイドへの見解は以上です。
まとめると、
この時代は重戦闘ゾイドこそが重要で主力だった。ただし中央山脈などの険しい地帯では高速ゾイドが主役を務めた。
戦いが暗黒大陸に移行した大陸間戦争でも、重戦闘ゾイドが主力だった。だが、暗黒大陸の険しい地形ゆえにこの時代は高速ゾイドがかなり存在感を増した。
という感じ。


機獣新世紀ゾイドがどうだったかというと、これが事情が大きく異なったと思います。
西方大陸…言い換えれば両国の領土(本土)じゃない場所で行われた戦いだから、首都が無い。
そこに行けば敵の大将が居て停戦に持ち込めるわけじゃなかったんですね。

西方大陸が始まった。さて両国の描いた戦略は何だったのだろう。
最初の段階は、
1:西方大陸で決戦をする。
2:勝利する。できるだけ圧勝が望ましい。
これを目標にしていたと思う。
そりゃそうだと思われるでしょうが、これを達成すれば次の段階に進めます。

2の結果としてどうなるか。
勝つにしろ負けるにしろ、両国の本土は無傷です。言いかえれば戦争継続能力がある。
西方大陸戦争の趨勢が決した。さてどうする。
戦争を継続すれば、次は中央大陸ないし暗黒大陸の「本土」での戦いにもつれ込む事になります。
しかし、
攻める側(勝った側)としては、「今度は本土決戦だから首都の攻略まで徹底して行うぞ。貴国の大将を捕らる所までやるぞ」と強気な感じになります。
攻められる側(負けた側)としては、「ああ我が軍は西方大陸で負けたじゃないか。本土決戦で勝つ事など出来るのか?」と弱気になります。
これは当然ですね。「できるだけ圧勝が望ましい」と書いたのは、圧勝であればより心理的な圧力を加える事が出来るからです。

両国とも、2を達成した後はそれ以上の戦争継続をするつもりはなかったと思う。
西方大陸での趨勢が決まれば、勝者側は速やかに停戦勧告を行い、そこから自国にとって有利な条約を結ぶべく和平交渉に入る目算だったと思う。
実際、共和国のエレナ大統領は停戦勧告をしていますね。
帝国軍だって、もしも勝っていればそうしていたでしょう。プロイツェンが個人的な私怨を持ってさえいなければ、ですが。

戦争とは敵国の完全破壊を目的にしているわけじゃない。相手にこれ以上の戦争は嫌だと思わせ、自国に有利な講和を結ぶ事を目的にしています。
ちなみに時として完全破壊する事もありますが、それは負けている側が停戦勧告や降伏勧告を徹底的に無視した場合です。
そうなると戦争継続せざるを得ない=敵国への攻撃を継続せざるを得ないから結果として完全破壊にまで行き着く。


さて西方大陸戦争です。この地の戦いはどうであったか。
西方大陸全土を制圧すれば、この戦争に勝利する。
「支配域の拡大」という目的では従来と同じく重戦闘ゾイドが重要だったと思いますが、この戦争は途中から別の大きな目標が出現した。
オーガノイド技術を巡る遺跡の争奪戦です。

なにしろ遺跡を制圧してオーガノイド技術を得れば、失われたゾイドの再生さえできる。
同技術を導入したジェノザウラーを見れば明らかなように、今までの常識を覆す強力新型機も作れてしまう。

もはや、手持ちの重戦闘ゾイドで支配域の拡大や防衛をチビチビ進めるより、遺跡を遺跡を制圧してオーガノイド技術を得る・その技術でもって革新的な新型機を開発したり既存機の強化したり失われた機を復活させた方が良いような気がする。
なにしろ既存機で戦うのはチビチビとジリジリと支配域を拡大するような感じ。
一方、オーガノイド技術を得て戦うのは一気にがさっとやっちゃうイメージ。

そんなわけで、両国は遺跡制圧をとても重視した。
遺跡の制圧はどうか。
「発見し、発掘し、データ採取後に離脱する(データ採取後の遺跡は破壊する)」
という流れだと思います。

敵の攻撃に耐えるとか、敵の防御陣地を排除し突っ込むとか、そんな話じゃない。
「敵に見つかる前に事を終えて素早く離脱し味方安全圏に到達する」感じです。

この任務に最適なのは何だ。
高速機以外にありえない。
多少、防御力が低くても良い。なにしろ本作戦では発見される前に確保し離脱する事が目的だから。

という事で多くの高速機が活躍してとにかく目立った。主役であるような印象になったのだと思います。


西方大陸戦争では、エレファンダーの活躍が忘れ難い。
もちろんエレファンダーは重戦闘ゾイド。
その運用は防衛だった。そしてその目的において素晴らしい強さをみせた。
最終的には物量の前に屈したが味方撤退までの時間を稼ぐ驚異的な粘り強さは重戦闘ゾイドの強さをよく物語っている。
これを排除するには重砲を持った部隊の到着を待たねばならなかった。

この事は、要地の防衛や攻略においては高速ゾイドじゃなく重戦闘ゾイドが必須という事をよく現していると思います。
この時代にも重要戦力ではあった。
ただし、先述したようにオーガノイド技術の争奪戦が優先された為に目立たなかっただけで…。

あと「ゴジュラスは個体数を大きく減らした」から活躍シーンが少なかったという見方もできます。
これについても補足。
しかしオーガノイドを使えば再びゴジュラスを量産する事も不可能ではなかったと思います。
そうされなかったのは、戦況として必要度が低かったからだと思います。

ところで、暗黒大陸での戦いでは、デスザウラーが量産されていた。
共和国軍もガンブラスターやマッドサンダーを投入している。
もちろん高速ゾイド部隊も目立っていたんですが、やや重戦闘ゾイドが目立ち始めたかなという印象でもある。

こうして考えると、機獣新世紀バトストでのゾイドも上手くできているなあと思えてきます。
という事で、バトスト的な見解でした。

ライガーのこと②

昨日の記事では機獣新世紀以降の高速系のことのみを書きましたが、そういえば高速機が増えたのはメカ生体ゾイドの大陸間せそう以降だった感じもします。
89年は、二ヶ月の間に一気にハウンドソルジャー、ジーク・ドーベル、キングライガー、ガル・タイガーが登場しました。
一気に四種類も新登場というのはなあ。しかも大きさがどれも一緒だったので、同じような高速機が乱発された! という感じが強かった。


まあ、「より高いパワーを実現するために大型化する」「技術力が上がったので小型洗練化できる」のは共に正しい。
なのでコマンドウルフを強化した同じイヌ科のハウンドソルジャー、シールドライガーを小型化した同じライオン型のキングライガーが同時に登場した事は一応は説明がつく・・・のですが、そうはいってもなぁ。

バトストでも今ひとつ各機の扱いに戸惑っていた印象がありました。
ハウンドソルジャー、ジーク・ドーベルはまだ良かった。こちらは先に登場したので、ライジャーをも超える超次世代高速ゾイドが爆誕したぜってな感じの扱いができた。
「これが大陸間戦争時代の高速機ライバルだ!」てな感じがあった。
両機はライジャーをも超える最高速度を見せ付けたり、グレードアップユニットを付ければ高速機なのに大火力(パルスキャノンおよびハイパービームガン)になる所をアピールした。

そしてその翌月、またまた次世代高速ゾイドであるところのキングライガー、ガル・タイガーが登場したんだから…、これはもうどう描いたらええねんってなりますな。

今にしてみると、キングライガー、ガル・タイガーはこの時代の新鋭機としては速度がけっこう遅い。
その代わりに、高速機としては異例の能力を持っている。それは火力だったり情報処理力だったり。
でも、3ページか4ページの特集の中で、チビッコにそんな小難しい説明をするのはなかなか難しいもんなあ。
単純に「新型高速ゾイドだから速いぜ!」とか「動きが凄いぜ!」の方が分かりやすいもんなあ。

ガル・タイガーは「高速機なのに大火力!!」という分かりやすいアピールができなくもないんですが、先月に「ハウンドソルジャーやジーク・ドーベルはグレードアップユニットを付ければ大火力だぜ」なアピールをやっちゃったもんだから、これもしにくかった。
キングライガーはちょっと絶望的かな…。情報処理力とかチビッコにしてみれば何それみたいな…。
結局、両機は「あたらしく登場した高速機! 運動性が高くて強いぞ!!」というハウンドソルジャーやジーク・ドーベルと何か違うの? という微妙な扱われ方になってしまったのであった…。

キングライガー、ガル・タイガーが不運だったのは、発売月がギル・ベイダーと極めて近しい事でもありました。
学年誌では、キングライガー、ガル・タイガー、ギル・ベイダーはすべて同じ号で初登場しています。
そりゃあギル・ベイダーの印象が強くなる構成になるってわけで、両機はちょっと印象の薄いというか微妙な感じになってしまった。


さて話を戻しましょう。
メカ生体時に四種類の高速機が一気にリリースされたのは、サーベルタイガー大ヒット。シールドライガー大ヒット。コマンドウルフ大ヒット。そしてこれらの改良機であるところのグレートサーベル、シールドMK-II、コマンドNEWも順調に良い成績を出している。
こりゃ高速機はイケるわという事で乱発されたと思います。
これはちょっとなぁ…。甘い読みだったよなぁ…。

あとは、この四種類はバッテリーボックスの構造が同じです。構造の共通化が図られています。

(※構造が同じなだけでガワが違う)
同じ寸法のバッテリーボックスでゾイドを作るなら、似たようなシルエットのゾイドの方が作りやすいのは当然。
その意味もあって、四種類が一気に出たんじゃないかなあと思いました。

この四種類はあんまり売れなかった……と思う。
販売数などはデータを知らないので「印象」でしかないのですが。
その印象がどこから来ているかというと、当時のハローマックの広告などを見ると最後の最後までシールドライガーMK-IIやグレートサーベルは掲載されてる。
やっぱり最後まで人気機種だったのでしょう。
けどこの四種類が広告に載っているのを見た事がない。
そんな所から、せっかくの新型高速機だったがシールド&サーベルを超える人気は得られなかったのだと思っています。

個人的にはハウンドソルジャーはとても良いデザインだと思う。
でもジーク・ドーベル、ガル・タイガー、キングライガーは厳しいかなあと思います。
これらはデザインの方向性としてはアリなんですが、仕上げがよろしくないというか。もっと煮詰めてから出せば良かったと思うのです。
デザインスケッチを見ていると、なかなか悪くない。

ここから洗練させればなあ…。

シールドもサーベルも当初のデザイン画はこんなもん。


ここから煮詰めて煮詰めてブラッシュアップを繰り返して完成形になった。
ガル・タイガーやキングライガーは煮詰め作業をすっぱ抜いて急いで完成させちゃった気がする。

機獣新世紀ゾイドでは高速機は乱発と言って良いほどリリースされましたが、ブレードライガーもライトニングサイクスもライガーゼロもシャドーフォックスも。どれも凝ったデザインで魅力が高かったと思います。
しかも各機とも固有の分かりやすいアピールポイントもあった。
特に、ライトニングサイクスは明らかに帝国機のデザインなんですが、装甲の処理は共和国風であるという意欲作だと感じます。
共和国風というのは、装甲面積が少なく重要部分しかガードしていない所ですね。
フル装甲の帝国機の考えじゃない。それなのに仕上がった姿を見ると帝国機にしか見えないのだから見事だと思います。

個人的には新世紀以降の新型高速ゾイドでいちばん好きなのは実はエナジーライガーかなー。

王者の風格があって。
過武装でもうむちゃくちゃなんですが、コイツの場合はそれでいい。
赤い方が好きなんですがフュザの黒いのもイイ。

なんていうかキングバロンやアイス・ブレーザーは積みすぎやろ…高速機やぞ……と思ってしまうんですが、エナジーはむしろ当然な感じに思える。
キングバロンやアイス・ブレーザーは素体(キングライガー、ジーク・ドーベル)が細いし小さいので過武装は無理だろうという印象になるのですが、エナジーライガーはそもそも過武装にする前提でボディが作られていると思う。
とにかくガッリシ強そう。脚も太くてたくましいから、ここに大型ガンが付いていても違和感は少ないかなという感じ。
(足に付いているので照準が付けにくそうな気はするけど)

翼はどうなんかなーと思ったりもしますが、まぁ角もあるしいいかな。
コロコロではハッキリとゴジュラスギガには勝てないとか書かれていましたが、これはちょっと残念だったかな。
こいつならやってくれそうなイメージがあるなー。
ギガは200tだし体当たりでぶっ飛ばす事くらいはできそう。
ただしギガの装甲は古代チタニウムで硬すぎるので、ぶっ飛ばしたところでそこ止まり・致命傷を負わす決定打がないのかも。
対ライガーゼロくらいならガトリングとかで無双できるんですが、ギガ級の装甲やハイパーEシールドを突破する力はないのかもしれないなあ。

と、エナジーの話はこれ位にして。

機獣新世紀ゾイドの高速機は、[高速機は人気で売れる]という部分についてはメカ生体ゾイドの大陸間戦争時代と同じ考えだが、[高速機というだけではダメ。やっぱりデザインの魅力やアピールポイントも必須]という教訓が生かされた結果かもしれないなあと思いました。

そんなわけで、次はバトスト的な視点から見て行きたい感じです。また明日以降に。

ライガーのこと①

お便りを頂きましたのでその話題で。

---------------------------
共和国が最終的にゴジュラスを捨ててライガーを選んだ理由が気になります。やはり、鈍重なゴジュラス系は使いづらかったのでしょうか?
---------------------------

とのこと。ありがとうございます!
機獣新世紀ゾイドではそれ中心な感じになりましたね。

せっかくなのでメタ的な面とバトスト的考察の二種類から迫ってみたいと思います。
今日はまずメタ的な側面から。

機獣新世紀ゾイドはとにかくライガーが優遇されたイメージですね。
ライガーというか、より正しく言うなら「高速機」でしょうか。タイガー、ウルフ、サイクス、フォックスもなかなか。
あと恐竜型も高速戦闘が強調されましたね。

ただ機獣新世紀ゾイドの当初においては高速機の過度な重視は予定されていなかったと思います。
というのも、コロコロのゾイド復活前夜における記事を見ていると、





両軍のゾイドの代表格が「共和国軍:ゴジュラス」「帝国軍:アイアンコング」になっているからです。
(復活前夜においては両機ともMK-II量の仕様で写真掲載される事が多かった。またこの時期は共和国軍が反乱軍の扱いだった)

ゾイド復活がコロコロで最初に告知された号の記事は、

このポスターですが、ここではデスザウラーが最も目だっていますね。
逆にシールドやセイバーは特に目だっていない感じ。

発売日(再販日)の告知もゴジュラスでした。


これ。

バトストの初っ端も猛攻を受けながら孤軍奮闘するゴジュラス。
「最強」の名もゴジュラスが背負っていました。
多分、この時期はシールドライガーやセイバータイガーも活躍する・でも同じくらいゴジュラスやコングも活躍するという構成が予定されていたのではないかな。
いやしかし、オリンポス山への突入から高速機中心の見せ方がはじまるのですが。

やっぱりこれはアニメの影響なのかなーと思います。
機獣新世紀ゾイドはアニメとバトストの二本柱で展開しましたが、やっぱりアニメの方が影響力が高かったと思います。
そこでシールドライガーとコマンドウルフが鮮やかに毎週活躍したのだから、これはもう人気が集中したと思います。

アニメの影響が強いというのは、
・アニメだけ見ているユーザーは多い
・アニメとバトストを見ているユーザーも多い
・バトストを見ていてアニメを見ていないユーザーは少ない
という事があるんじゃないかな。
なにせコロコロを買わないと見れないバトストとテレビをつければやってるアニメでは影響力がやっぱり違う。
コロコロでゾイドに熱中しているユーザーならアニメもやっぱり見ている場合がほとんどだと思う。


ときに、2000円クラスのゾイドは[大型ならではの満足感][そこそこ高いがまだ手が出せる]という良いバランスにあって、一番売れるクラスだと聞いた事があります。
多分、アニメの影響と一番売れるクラスという要素が重なり、シールドライガーが超人気になった。ペアのコマンドウルフやライバルのセイバーも一緒に売れまくった。
そうなると、これらに生産を集中した方が販売数の予想や生産調整がしやすいという思惑が発生したのかも。

ところで何ゆえアニメで高速機が主役機になったか。
これはもう当時は[3DCGとアニメの融合]が手探り状態だったからだと思います。
シールドライガーのシールドアタックやブレードライガーのブレードアタックは動きとしてそれほど複雑じゃない。
新技術を使いながら作るアニメとしては歓迎されたと思う。
これらの動きは高速機の駆け抜ける動きがあってこそできた。

主人公機がゴジュラスタイプだった場合は、格闘戦で倒すことが必須になっちゃうので、毎回複雑な動きをしなきゃいけないし、相手の体格などにあわせて違う動きの格闘戦を描かなきゃいけない。
そんな理由からアニメではなかなか活躍に恵まれなかったと思います。

ゴジュラスはそもそそも動き以前の問題としてディティールが複雑すぎるので普通に動かすだけでもかなりの困難が付きまとったという当時の事情もあったみたいですが…。
ただ例外としてアイアンコングは重ゾイドながらツルットした外観と比較的人に近い体形が相まってそこそこ動かしやすく活躍できたのがラッキーだったと思う。

無印ゾイドの次作である所の/0の時は技術が蓄積していて、よりダイナミックな動きを魅せてくれていたと思います。
最終話の作画は圧巻ですが、それ以外の話でも多彩な動きがあった。
無印を悪く言うわけじゃないんですが、「またフィニッシュはこの技か・・・」という感じが多少あったのは否めないと思う。
/0の時は技術が蓄積していて多彩な動きができた。ただしこの時期には既にライガー路線が決定的だったから、主役機の選定はライガーという流れがそのまま継続されたと思います。


アニメが展開していた時、バトストはアニメにあわせて高速機を優遇していた。
アニメが一段落した頃には、既にバトストの描写では「常識を超えた機動力」とかが謳い文句の定番になっていたので、今更なかなか路線を変更する事も難しかったのかなーと思いました。

そんなわけで、メタ的な視点で言うと、
・元々はゴジュラス・コング路線でいく可能性もあった。
・アニメが予想以上の大人気になり絶大な影響を出した。アニメでは動き上の制約から高速機が主役であった。
・アニメにあわせるようにバトストも(少なくともコロコロのグラビア特集内のの扱いとしては)高速機を中核に据えた
のかなーと思いました。

メタ的な視点で考えたのは以上です。

バトストについて個人的には、アニメの影響を受けて高速機優遇をしたのは分かるのですが、あまりにも優遇しすぎて引っ込みの付かないところまでやったのは良くなかったなーと思います。
ある程度は軌道修正可能なようにしておけば、アニメ終了後に重戦闘ゾイドの強さを再度描きつつ評価しつつな感じに戻して・でも高速機もやっぱり重要だとという部分も描きつつ、要は各機の特性を活かしてバランスよく戦うんだよという所に持っていけたと思います。それがされなかったのは残念。
ゴジュラスギガやセイスモサウルスの辺りで重戦闘ゾイドの魅力を描く試みはあったんですが、当時はもはや高速機が何でも解決してくれるだろという感じの空気だったと思うので、イマイチ伝わらなかったと思う。

そんなわけで、今日はこの辺で。
今回はメタ的な視点からの個人的な見解でした。バトスト的な見解は明日以降に。

人型ゾイド

フォームから問い合わせを頂きましたのでそれについて考えてみます。
~内容~
----------
人型ゾイドがいないのはなぜだと思いますか? ゾイドのコンセプトが動物型だから、という事は分かりますがもっと開発面や運用面を掘り下げた理由が知りたいです。
----------
との事でありがとうございます。

ガンダムをはじめとする人型ロボットとは異なる魅力をというのがゾイドだと思うので人型ゾイドが出なかったのは必然と思いますが、それは仰られるように玩具的な事情ですね。
このテーマは考えた事がなかったのですが、こんかい以下の様に考えてみました。

ゾイド・ストーリーの最初に掲載されたものは以下の文章です。

時代は地球人類が太陽系に進出を果たして、恒星間飛行を目指す大航海時代に入った頃・・・
太陽系の全く正反対の位置に、太陽系とそっくりなゾイドゾーンが発見された。
惑星ゾイドは地球によく似た大気を持ち、金属鉱脈の露出が多い星だ。
そのため、金属イオン濃度の高い海に誕生した生命は、さまざまな進化を経て、爬虫類型、昆虫型の金属細胞を持つ生物となった。
金属生命体「ゾイド」の誕生である。
また一方では、進化の途中で枝分かれし、独自の発展の末、知的生命体である「ゾイド星人」も誕生した。


この文章から、そもそもヒューマノイドのゾイドというものが存在しないと考えていました。
ヒト的な姿をした生物は進化の途中で枝分かれしたゾイド星人のみだと。
しかしよくよく考えるとゴリラ型(ゴリラは霊長目ヒト科ゴリラ属)が居るわけだから、ゴリラよりもっと人に近い形のゾイドが居てもおかしくはないかもしれませんね。

ただし居るとしても軍用として使われるかというと疑問があります。
一つヒト型ゾイドは強いのか?という事です。

同じくらいの大きさのヒト、ライオン、ゾウ、ティラノサウルス、トリケラトプスくらいが居たとして、ヒトはたぶん一番弱い…。攻撃力も防御力も。
戦闘ゾイドとして使うには母体としての強さに欠けると思います。

ヒトは手先の器用さと頭脳で地球では最強の座に君臨しています。
身体的な弱さを武器を作りそれを運用する事で補っているわけですね。
ライフルを持てばゾウにも勝てる。

ではゾイドでそれをアドバンテージとして優位を得られるかと言えばNOだと思います。
なぜならビーム砲や大砲などの武器は多くのゾイドに付いている。
そのうえゾイドはパイロットが乗って操縦するものだから頭脳でのアドバンテージもない。
ゾイドとは人の手で補強され武器が付いた。更に人が操縦するから野生体の頭脳レベルはあまり問題にならない。

「腕で器用に色々な武器を使いこなす」事だけは素晴らしい能力と思いますが、それだけでは不利を覆せないと思います。
またゴリラ型ゾイドでもほぼ同じ事が出来るのでヒト型ゾイドだけができる能力というわけっでもない…。

もうひとつ闇の部分を言えば人型ゾイドがゾイド星人と同じくらいの知能を持っているとすれば地位を脅かされかねないし、戦闘ゾイドとして運用した時の反乱が高い確率で起こる事も危惧したのかも。
そんな感じで理由を考えてみました。

回答になっていれば幸いです!
プロフィール

三式

Author:三式
>HP(本家)はこちら

コメントはお気軽に!
コメントは
 @初めましての方も大歓迎
 @関係ない話題でもOK
 @但し宣伝のみ等はNG
 @名乗って頂けると嬉しい
という感じでお願いします。

リンク
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
新着記事
最新コメント