幻獣型を考える

先日、モチーフあるいはデザインに関して、以前に熱心なコメントを頂きましたので私なりに考えて回答してみます。

以下、頂いたコメント
-------------------------------------------------------------
個人的な意見ですが…幻獣型のゾイドには否定的なんです。
勿論、幻獣型にもレドラーという傑作機が居ます。 ゴジュラスだって背鰭の事を考えればある意味幻獣型です。
でもなあ…

バトルクーガーは決して醜い訳ではありません。むしろ格好良いと思うんです。ただゾイドらしくないんですよね…
ゾイドではなく戦隊ヒーロー物の味方の機獣みたいな感じです。
ゾイドシリーズで出ていなければまた評価は変わってきたかもしれません。

世間では動物型の機械と言えばゾイドという雰囲気があります。
それだけ影響力が強いのは確かなんです。
でも、だからといって幻獣やキメラ型、合体や背負い武装、刀や鋏を連発していれば切りがなくなってしまいますし、何でもありになってしまいます。
平成も昭和も、末期は似た様な状態なんですよね。この「何でもあり」は非常に怖い状態です。
ゾイドは時代によって様々な原型や意匠があり、よく言えば多様性に富んでいるし、悪く言えば混沌としています。

自分は、ゾイドは「ゾイドらしさ」を守り続ける事を考えたら良かったかな、と思います。
あくまで原型は地球史上現れた生物に拘り、共和国は彫りが深く無骨な機械らしい意匠でキャノピー式操縦席、帝国は洗練された滑らかな重装甲で覆われた機体に装甲式操縦席、といった最初期の頃の決まり事を守れば良かったのにと切に思います。

新しい事に挑戦する姿勢は素晴らしいです。しかし、せっかく好評価だった時期からあえて全く違った表現方法にする必要があったのでしょうか。
よく物議を醸すバイオゾイドや暗黒軍のゾイドも、別の括りだったならもっと違った評価だったかも知れません。


-------------------------------------------------------------
以上、頂いたコメント

さて、あくまで個人的にでありますが、これについて考える。

モチーフに実在しないもの(又はしなかったもの)を使うのははアリかナシか。
これに対しては「基本的にはナシ」だと答える。
「基本的に」という部分が後で重要になってくる。

何故無しかと言うと、何でもありというのは逆につまらなくなってしまいがちだと思うからだ。
ある程度の制約を付けた方がまとまりが付けやすい。
また制約が無いとどんどんインフレしてしまうというのもある。
制約が全く無いというのは一見素晴らしいように思えるが、その実本当に制御するのが難しい。

また実在する(又は実在した)生物がモチーフの方が、より親しみやいものだと思う。
モチーフの生体を上手く活かした設定をすれば、ユーザーがモチーフに興味を持った時に感動を与えられるだろう。
「なるほどゾイドのこの機能はモチーフのこの特性を活かしたものだったんだ!すげえ!」
ドラゴンはじめ幻獣は解釈によって説が様々で、例えば「空を飛び火を吐く」 こういったメジャーな部分は分かりやすいけど、もっとマニアックな部分は追求しづらいと思う。

生物的な面からも考えよう。
ゾイドは生物である。
さて幻獣というのはキメラである。
倫理的な面はこの際触れない。
ただ「合成獣を作る技術がある」と考えると、色々と問題がありそうな気がする。

掛け合わせていいとこ取りで都合の良いキメラを作れるなら、その時点で既存の実在モチーフから作ったゾイドが存在価値を無くしてしまうと思う。
まあ、初期の頃からキメラゾイドが居なかったわけではない。
だがケンタウロスの様に「技術的には可能だが量産すると他のゾイドの生産ラインがままならなくなるので1機しか作れなかった」ような枷は付いていた。
オルディオスやバトルクーガーにはそのような枷は無く、普通に量産されている。
これは問題な気がする。


他方、ここからは「基本的に」という部分を説明したい。
「基本的に」と書いているように、個人的には基本的には実在する(又は実在した)生物に限るのが良いと思う。
ただたまには幻獣が出ないと面白くないというのも同時に思う。
何故かと言うと、あまりにも模範的に実在する(又は実在した)生物に限ってしまうと意外性が低く、飽きてしまう。
たまに、世界観を壊さない配慮をしつつを出すのは良いアクセントになり、全体を上手く引き締める効果があると思う。

これは以前に書いたコラムの「火器かくあるべし」で書いていることと同じだ。
「基本的には「生物の生態に忠実な機能」の機が多いからこそ、たまに出る生物からかけ離れたような装備を持つゾイドが引き立つものでもある」
バランスさえ保てば互いが互いを引き立てあうような素晴らしい連携は可能だ。
またそうしてこそゾイドは新たなる境地・可能性を見出すと思う。

ただ幻獣ばかりを乱発しそれがとにかく最強というような展開をしてしまってはまずい。
こう思うところが「基本的にはナシ」と書いた理由だ。


もう少し続ける。
現実的に言って、今後新型ゾイドが出ると仮定して、幻獣を全くNOにしろというのは無理だろう。
「今更そんな事いわれても幻獣いっぱいいるんですけど・・・」という状況になっている今がある。
効果的な使い方を考えつつ、乱発しない程度に出せば良いと思う。

たまになら出して良いと思う。でも困ったら幻獣に頼るという構図が確立してはダメだ。
ある程度の枷を付け、「幻獣以外で強いの作れ」と指示するのも大切だと思う。
そうなると、もう作るしかない。だから色んな生物を研究して、その結果今までに無い絶滅動物に辿り着くかもしれない。
(ゾイドは新生代のモチーフが少ないからこう思うものでもある)


ただ、幻獣型に肯定的な意見も一つ加えよう。
ゾイドが始まった/展開していた83年~91年というのは、恐竜ブームでありゴジラブームの時期だった。
だから恐竜型なり怪獣的なものが受けたというのもある。
暗黒大陸編…89年から幻獣が増えたのは、ファミコンのRPGの影響も考えられると思う。
この時期、今まで子供に馴染みの薄かったドラゴンはじめ幻獣が、ファミコンのRPGによって一気に認知度を上げたのだ。
ドラゴンクエストは1986年に第一作が出た。ドラゴンクエストIIIが空前のヒットを記録し社会現象にもなったのは1988年の事だ。

今はモンスターハンターが浸透して久しい。
メカ生体ゾイドの頃よりずっとずっと今の子供は幻獣に親しんでいると思う。
だから幻獣は気をつけて出して欲しい。
「基本的にはナシ」というのは「限定的にはあって欲しい」という事もでもある。
良い使い方をすれば、ゾイドをより高次元に魅力的にしてくれると思う。


もう一つ。
バトルクーガーやバイオゾイドは正直好きではない。
しかしそれは異端だからではなく、明らかに質が低いと思うからだ。
バトルクーガーはレビューで描いた通り。
首の無い貧相なスタイルや関節の全く感じられない脚部は酷い。

バイオゾイドはメカとしての作りが正直酷い。
一応はバイオ装甲を剥いだらメカが埋め込まれている…が、適当にそれっぽいものをつけた程度にしか思えない。
子供だましのレベルだと思う。
ゾイドであるなら最高に作り込んだリアルなメカであって欲しいと個人的に思う。
異端であっても言い訳できないくらい作り込んでありカッコいいものなら実力でねじ伏せる事が出来る。
残念ながらバイオゾイドはその域ではないと思う。
この辺りに関して詳しくは、オリジナルゾイドのバイオカイザーのページで書いています。

これらは幻獣とか異端とか言うそれ以前にもっと凝るべきだった。


以前に、エイプリルフールのネタでこういうものを作った。
偽者のトイカタログですね。まあ本気でネタを作ったものですが。
その中でこういう事を書いている。
「しかしゾイドのアイテムは、今後ますます数を増やし、また幅も増えてゆくことだろう。
既にゾイドとしてこだわるべきものは確立した。その確かなものを持ち続けながら、しかし様々な時流に乗ることも怠らないからこそ、ゾイドは限りない成長を続けているのだ。」
結局、こういう事だと思うんです。

留まっていてはダメだ。
現状維持では後退するばかりである。
だが志をなくしてしまうのは最も恐い事だ。だからもっともっと見つめなおせ。核を。


という感じで、個人的には思いました。
幻獣型 皆様はどんな感じでしょうか。
スポンサーサイト



プロフィール

三式

Author:三式
>HP(本家)はこちら
>掲示板

コメントはお気軽に!
コメントは
 @初めましての方も大歓迎
 @関係ない話題でもOK
 @但し宣伝のみ等はNG
 @名乗って頂けると嬉しい
という感じでお願いします。

リンク
カレンダー
06 | 2014/07 | 08
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
新着記事
最新コメント