ライガーの事③

先日からの話題の続きです。
その① その②

メカ生体ゾイドの大陸間戦争から高速機が増え、そして機獣新世紀ゾイドでは更に加速した。
今回は、この事をバトスト的な視点から考えます。


メカ生体ゾイドの戦いは、「大陸の支配域を拡大していく」という構図が基本でした。
あと、最大の目標は敵国の首都であった。ここを常に目指していた。
なぜかというとそこに敵の大将(ヘリック、ゼネバス、ガイロス)が居るからですね。
彼らを捕えれば終戦に持ち込める。
ただしデスザウラー無敵時代においてのみは、ヘリックは首都を脱出して行方をくらましたのでこの限りではなかったのですが。

首都は移動しません。ここがキーワードです。
動かない場所。それでいて要所。敵はここに攻め込む事を最大の目標にしている。
必然的にその場所の守りは現在実現できる最高レベルになります。
分厚い防御壁で覆われ、また重火器もズラリ並ぶでしょう。

ここを攻めるのに最適なゾイドは何かというと、
1:重防御で敵の攻撃に耐えながら近づける事。
2:分厚い防御壁などを破壊できる大パワーの攻撃力。
この二つになると思います。

これはもう初期においてはゴジュラスですね。
レッドホーンの砲撃を受けてもなお前進する驚異的なタフネス。強引に近づいた後は腕や脚や牙や尾で一気に破壊する。

シールドライガーでこれはできない。
速いから攻撃を避けつつ首都に接近する事はできるかもしれない…けど、首都の防御壁を越えようとすればさすがに発見されて十字砲火を受けるでしょう。
これをすべて避ける事は難しい。被弾すれば防御力の低さからアウトに。

重戦闘ゾイドの利点はタフな事と攻撃力の高さ…決定力の保有だと思います。
これは首都攻略だけでなく、大陸の支配域拡大においても重要ですね。
ゴジュラスのような「とにかく頑丈で耐えまくる」ゾイドが居ればこれを排除するのは困難です。
排除するには同クラスの重戦闘ゾイド…たとえばアイアンコングなんか必要。

メカ生体ゾイドにおいては、攻める側にも守る側にも重戦闘ゾイドの必要性が極めて高かったと思います。
支配域の拡大や要地の絶対防衛の要となる存在だからです。

第一次中央大陸戦争において、サーベルタイガーは善戦したが結局は共和国部隊の進撃を止める事ができなかった。これは重戦闘ゾイドの重要さをよく物語っていると思います。
敵の首都を攻略したゾイドは、攻・防に優れた重戦闘ゾイドばかり。
それはウルトラザウルス&ゴジュラスであったり、デスザウラーであったり、マッドサンダーであったり、キングゴジュラスであったりする。

そんなわけで、メカ生体ゾイドでは「支配域の拡大」「敵首都の攻略」が目的だったから、ゴジュラスをはじめとする重戦闘ゾイドこそが主力であったと思います。
高速ゾイドは重要だが主力ではなく補助。局戦である。

ただし高速ゾイドは山岳ではとても強い。
この地帯に限れば、動きの鈍る重戦闘ゾイドに勝つ事もできる。
だからこの地帯においてのみは主力の位置に置かれた事も忘れてはならないのですが。

メカ生体ゾイドの大陸間戦争…暗黒大陸での戦いはとても興味深い。
暗黒大陸は中央大陸よりも険しい地形です。それは高速ゾイドの価値が高まる事を意味する。
共和国軍の目標はガイロス帝国首都。だから主力はやっぱりゴジュラスやマッドサンダーや新鋭ガンブラスターなどの重ゾイドでした。
でも、同時に険しい地帯での戦いが多くなるから、次世代高速機ハウンドソルジャーやキングライガーを開発・投入する事になった。


メカ生体ゾイドへの見解は以上です。
まとめると、
この時代は重戦闘ゾイドこそが重要で主力だった。ただし中央山脈などの険しい地帯では高速ゾイドが主役を務めた。
戦いが暗黒大陸に移行した大陸間戦争でも、重戦闘ゾイドが主力だった。だが、暗黒大陸の険しい地形ゆえにこの時代は高速ゾイドがかなり存在感を増した。
という感じ。


機獣新世紀ゾイドがどうだったかというと、これが事情が大きく異なったと思います。
西方大陸…言い換えれば両国の領土(本土)じゃない場所で行われた戦いだから、首都が無い。
そこに行けば敵の大将が居て停戦に持ち込めるわけじゃなかったんですね。

西方大陸が始まった。さて両国の描いた戦略は何だったのだろう。
最初の段階は、
1:西方大陸で決戦をする。
2:勝利する。できるだけ圧勝が望ましい。
これを目標にしていたと思う。
そりゃそうだと思われるでしょうが、これを達成すれば次の段階に進めます。

2の結果としてどうなるか。
勝つにしろ負けるにしろ、両国の本土は無傷です。言いかえれば戦争継続能力がある。
西方大陸戦争の趨勢が決した。さてどうする。
戦争を継続すれば、次は中央大陸ないし暗黒大陸の「本土」での戦いにもつれ込む事になります。
しかし、
攻める側(勝った側)としては、「今度は本土決戦だから首都の攻略まで徹底して行うぞ。貴国の大将を捕らる所までやるぞ」と強気な感じになります。
攻められる側(負けた側)としては、「ああ我が軍は西方大陸で負けたじゃないか。本土決戦で勝つ事など出来るのか?」と弱気になります。
これは当然ですね。「できるだけ圧勝が望ましい」と書いたのは、圧勝であればより心理的な圧力を加える事が出来るからです。

両国とも、2を達成した後はそれ以上の戦争継続をするつもりはなかったと思う。
西方大陸での趨勢が決まれば、勝者側は速やかに停戦勧告を行い、そこから自国にとって有利な条約を結ぶべく和平交渉に入る目算だったと思う。
実際、共和国のエレナ大統領は停戦勧告をしていますね。
帝国軍だって、もしも勝っていればそうしていたでしょう。プロイツェンが個人的な私怨を持ってさえいなければ、ですが。

戦争とは敵国の完全破壊を目的にしているわけじゃない。相手にこれ以上の戦争は嫌だと思わせ、自国に有利な講和を結ぶ事を目的にしています。
ちなみに時として完全破壊する事もありますが、それは負けている側が停戦勧告や降伏勧告を徹底的に無視した場合です。
そうなると戦争継続せざるを得ない=敵国への攻撃を継続せざるを得ないから結果として完全破壊にまで行き着く。


さて西方大陸戦争です。この地の戦いはどうであったか。
西方大陸全土を制圧すれば、この戦争に勝利する。
「支配域の拡大」という目的では従来と同じく重戦闘ゾイドが重要だったと思いますが、この戦争は途中から別の大きな目標が出現した。
オーガノイド技術を巡る遺跡の争奪戦です。

なにしろ遺跡を制圧してオーガノイド技術を得れば、失われたゾイドの再生さえできる。
同技術を導入したジェノザウラーを見れば明らかなように、今までの常識を覆す強力新型機も作れてしまう。

もはや、手持ちの重戦闘ゾイドで支配域の拡大や防衛をチビチビ進めるより、遺跡を遺跡を制圧してオーガノイド技術を得る・その技術でもって革新的な新型機を開発したり既存機の強化したり失われた機を復活させた方が良いような気がする。
なにしろ既存機で戦うのはチビチビとジリジリと支配域を拡大するような感じ。
一方、オーガノイド技術を得て戦うのは一気にがさっとやっちゃうイメージ。

そんなわけで、両国は遺跡制圧をとても重視した。
遺跡の制圧はどうか。
「発見し、発掘し、データ採取後に離脱する(データ採取後の遺跡は破壊する)」
という流れだと思います。

敵の攻撃に耐えるとか、敵の防御陣地を排除し突っ込むとか、そんな話じゃない。
「敵に見つかる前に事を終えて素早く離脱し味方安全圏に到達する」感じです。

この任務に最適なのは何だ。
高速機以外にありえない。
多少、防御力が低くても良い。なにしろ本作戦では発見される前に確保し離脱する事が目的だから。

という事で多くの高速機が活躍してとにかく目立った。主役であるような印象になったのだと思います。


西方大陸戦争では、エレファンダーの活躍が忘れ難い。
もちろんエレファンダーは重戦闘ゾイド。
その運用は防衛だった。そしてその目的において素晴らしい強さをみせた。
最終的には物量の前に屈したが味方撤退までの時間を稼ぐ驚異的な粘り強さは重戦闘ゾイドの強さをよく物語っている。
これを排除するには重砲を持った部隊の到着を待たねばならなかった。

この事は、要地の防衛や攻略においては高速ゾイドじゃなく重戦闘ゾイドが必須という事をよく現していると思います。
この時代にも重要戦力ではあった。
ただし、先述したようにオーガノイド技術の争奪戦が優先された為に目立たなかっただけで…。

あと「ゴジュラスは個体数を大きく減らした」から活躍シーンが少なかったという見方もできます。
これについても補足。
しかしオーガノイドを使えば再びゴジュラスを量産する事も不可能ではなかったと思います。
そうされなかったのは、戦況として必要度が低かったからだと思います。

ところで、暗黒大陸での戦いでは、デスザウラーが量産されていた。
共和国軍もガンブラスターやマッドサンダーを投入している。
もちろん高速ゾイド部隊も目立っていたんですが、やや重戦闘ゾイドが目立ち始めたかなという印象でもある。

こうして考えると、機獣新世紀バトストでのゾイドも上手くできているなあと思えてきます。
という事で、バトスト的な見解でした。
スポンサーサイト



プロフィール

三式

Author:三式
>HP(本家)はこちら
>掲示板

コメントはお気軽に!
コメントは
 @初めましての方も大歓迎
 @関係ない話題でもOK
 @但し宣伝のみ等はNG
 @名乗って頂けると嬉しい
という感じでお願いします。

リンク
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
新着記事
最新コメント