閃光師団と懲罰部隊

たまーに黒い共和国軍 的な話をしますが今日もそんな感じ。


機獣新世紀ゾイドで登場した部隊に「閃光師団」があります。
ライガーゼロを中心に構成された超エース部隊です。
超エースが最精鋭機を駆って敵陣に真っ先に切り込み鮮やかな勝利を得る。まさしくヒーローといった感じの部隊でした。

私は正直に言うとリアルタイム当時は燃えなかった。
そんなヒーローじゃなくてもっと地味で泥臭くて、でもリアル感にあふれるゾイドを描いて欲しいんだよなぁと思って馴染めませんでした。
その頃からゾイドと距離を置いてしまった時期があって……、でも何年かして戻ってきて、離れていた時期のストーリーを把握したという感じです。
さてゾイドに戻ってきた私は閃光師団のその後を知ってとても驚きました。

え…、閃光師団て懲罰部隊になってたの…!?
今回はこれについてちょっと思っている事を書きます。

この扱いっていうのは考える必要があると思います。
閃光師団は「暗黒大陸での戦いにてヴォルフ・ムーロアを取り逃がした事からその責を問われ懲罰部隊になってしまった」とされています。
しかしそんな事をしていいのだろうか? という思いがあります。

戦争とは総力戦です。そこで重要なのは個々の技量よりも作戦です。
作戦とは手持ちの戦力でどうすれば勝てるか・目的を達するかを考えることです。
例えば自軍には100の部隊がある。内訳は小型歩兵部隊50、高速部隊20、大型重戦闘部隊10、火力支援部隊10、飛行部隊10だとする。
これをどう動かせば最大限に良い結果が生めるか。
大局的な視野を持って「目的を達する為に部隊をどう動かすか」を考え指示することが重要です。

それによって勝敗が決まります。良い作戦を使えば戦力差を覆して勝つことができたり、被害が少なくなったりする。
作戦がダメだと戦力で上回りながら負ける事もある。
戦いでは不測の事態も多々起こります。そうした場合の想定も行い、こうなればこうするというような対応策を考えておくことも重要です。
そうして入念な作戦を考えてこそ目的を達することができます。
部隊や各機体というのはその作戦の上に存在するコマのような立場です。
作戦とは戦略であり実働部隊は戦術です。戦術は戦略の指示によって動くものであります。

では作戦が失敗したら誰の責任か。
作戦を立てた司令官なのか実際に戦ったコマなのか。
これはもう明らかに前者です。

作戦の通りに動いたコマが責任を取らされるなんてあってはならない。
作戦失敗、それは目標を達する為の戦い(作戦)を組み立てられなかった上が悪いのです。
あの戦いで責任を取るべき者がいるとすればそれは作戦を立てた者ではないのだろうか。
閃光師団がヴォルフ・ムーロアを取り逃がした。それは作戦としてそれを想定できていなかった上が悪い。

そうでなければ兵士は戦うなどできない。
ロクでもない作戦のもと出撃し、負けたらその責まで負うのか?

もちろん閃光師団パイロットのレイ・グレックは重大な命令違反をした。
バーサークフューラー(ヴォルフ・ムーロア)を追えという命令を無視して味方救助の為に戻る愚を犯した。
ただしこれは閃光師団ではなくレイの問題だと思う。
彼個人が軍法会議にかけられ懲罰部隊に編入されて・・・・・というものならばともかく、部隊全体が懲罰部隊へ降格になったのはちょとどうかなあと思ってしまう。
あるいは隊長は責を問われるかもしれないが最大でもその2名だろう。他の隊員まで責を取らされるのは…。

これで軍隊が保てるのだろうか?
前線の兵士は命をかけている。だから目覚しい活躍をすれば称える。失敗した時には度合いに応じて叱咤はすれどそこ止まり。責任を取るのは上。
こうでなければ兵になる者はおらぬ。

この懲罰部隊降格という措置が実際に行われたものであり、軍そして国民がそれを納得しているなら凄い事だよなぁと思ってしまうのですが、どうなんだろう。
実際に共和国の上の判断で「責任は閃光師団の兵にあり。責任とらせて懲罰部隊にすべし」にしたのなら何というブラックな集団なのだろうと思ってしまうなぁ………。


これは会社に置き換えても分かりやすいかもしれない。
社員…たとえば営業マンは会社の方針によって担当地区を決められ出向します。
そこで営業マンが全力をもって成果を挙げようとするのは当然です。
ただ結果が伴わなかったとすれば、それは営業マンの技量の問題でもある…のですが、もっと根本的な問題があります。
それは「この地区はそもそも勝算のある地区だったのか?」を会社がどれだけ考えたかという事です。
また勝算があったとして「その地区の攻略難度と彼の営業スキルを正しく把握していれば、もっと高スキルの者を派遣すべきだったのではないか」という事です。
結局のところ根本は会社の作戦が悪いのです。
無茶をやらせて社員にばかり責を取らせる会社をブラック企業といます。

もう一つ例を出すと、例えばラーメンチェーンだと、店長は美味しいラーメンを調理しようとするのは当然です。
ただそれが不味くて店が潰れたなら店長のせいではなくて根本はもっと旨いレシピを用意できなかった本部の責任であります。
店長はチェーン店のレシピを守ってその中で最大限に旨いラーメンを作る事はできるけどそれ以上の事はできない。してもいけない。
また調理に対して店長のスキルが足りないというのなら良い研修を設けていない、あるいはチェーンなのに技量を重視しすぎるシステムが悪いのです。

まあ実際の会社とはブラックな所が多すぎて現代日本を生きていると感覚がマヒしてしまうのですが。上の例も普通にあるから……。
ブラックなところだと営業に失敗したら/店が潰れたら、会社側の責は無視して個人を責めます。本来はそんな風にしてはいけない筈なんですが。
優秀な企業であれば失敗した場合のカバーもあらかじめ想定している筈なので失敗したとして致命的になる事は少ない筈です。

ま、ブラック企業語りはこれくらいでいいか…。
話を戻します。
そんなわけで閃光師団が懲罰部隊に格下げという事がなぁー……。共和国ってどうなん? って思ってしまってずっとひっかかっていました。
しかし以下のようなドラマがあったのかなあ とも思いました。


閃光師団の戦い。それはヴォルフ・ムーロアを取り逃がすという最悪の結果に終わった。
作戦失敗の責は作戦を指示した者にある。
だがレイ・グレックは命令違反という重要な責があった。また部隊長も彼を指導できていなかった点において連帯責任があった。
よってこの二名を懲罰部隊に配置転換する措置が決定する。
この措置は妥当である。

しかし閃光師団隊員にとってレイの行為はまさしく恩であった。
部隊長はレイを叱咤する事はなく、彼の行為………自分や多くの部下の命を救った………に感謝をしながら懲罰部隊への転換を受け入れる。
そんなレイと部隊長の姿を見て、彼らだけを行かせるわけにはいかないと思う隊員達。

レイと部隊長が懲罰部隊に旅立つ日、その最後の別れの日に隊員達は一歩前に出る。
「俺達もついて行きますよ」「なに、俺達は腕は確かだ。懲罰部隊の危険な任務でも俺達全員の技量があれば生き残れる筈ですぜ」「そんでデカい戦果を上げてまた閃光師団として戻ってきましょうや」
隊員達は自らの決断で懲罰部隊への転換を申し出たのであった。


みたいな経緯があったのならいいなぁ。
こういう、ある種の”美しい”ドラマがあったと考えるのはエゴなのかなあ・・・ とも思ってしまうのですが。

そんな感じの話でした。
ヘビーだ。
スポンサーサイト



プロフィール

三式

Author:三式
>HP(本家)はこちら
>掲示板

コメントはお気軽に!
コメントは
 @初めましての方も大歓迎
 @関係ない話題でもOK
 @但し宣伝のみ等はNG
 @名乗って頂けると嬉しい
という感じでお願いします。

リンク
カレンダー
12 | 2018/01 | 02
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
新着記事
最新コメント