アニメを振りかえろうvol.2

今回から何度かに分けて、全話の感想をリアルタイムではなく全話を見たうえでざらっと書いてみます。
今日はまず第一章(~13話)の期間を。

第1話 「本能解放!ワイルドライガー」
第2話 「襲来!デスメタル」
第3話 「目覚めよ!ゾイド王の誇り」


初期三話は第一章の中でも「序章」とも言うべき期間だったでしょうか。

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アラシはイナカ村に住むゾイド大好き少年。
ある時ワイルドライガーと出会い、究極の絆を結ぶ事に成功する。
また同時に、ワイルドライガーを付け狙うデスメタル帝国と戦う事になる。

イナカ村に立ち寄ったゾイドチーム「シュプリーム団」、特にそのリーダー、ファングタイガーに乗るベーコンの影響を受け、アラシは広い世界への憧れを抱くようになる。
またベーコンからの特訓を受け、アラシはゾイドをより深く知るようになる。
そしてついに、広い世界への旅が始まったのだった。

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この三話は「久々に見たアニメゾイド」ということで、とにかく感動しっぱなしの期間でした。
特に第1話。
最初に登場したゾイドはクワーガのシャカシャカ具合や、人に対して圧倒的な力を持つ恐怖感。
クワーガを軽く倒すファングタイガーのカッコ良さ。
シュプリーム団の勢ぞろいしたゾイドの雄大さ。
広い世界へ繰り出すワクワク感。
これらが凄く感じられるとても良い展開でした。

第1話においては「出合って数分で究極の絆を結ぶってどうなん」という感想(批判)を見ました。
それはよく分かります。
「ゾイドと人間が究極の絆を結んだ時、秘められた力が覚醒する。 その名は、ワイルドブラスト!」
というOPでおなじみのナレーション。
この言葉からすると、第一章の全てを使って「長い時間をかけてゾイドとの絆を高め、遂にゾイドキーを手に入れた」位でも良かった。
ただ、全話を通して得た感想は「究極の絆と言われるが、その実はまだ入り口に過ぎない。まだまだ深めていくものなんだ」というものでした。
ゾイドキーを渡されるのは、ただのきっかけである。ゾイドが「自分に立ち入る事を許した」だけで、いまだ究極の絆というレベルではないと思いました。


「ゾイドと人間が究極の絆を結んだ時、秘められた力が覚醒する。 その名は、ワイルドブラスト!」
このナレーションは、例えるならナメック星編におけるスーパーサイヤ人くらいの重みがある存在に思える。
ゾイドワイルドは中盤以降でほとんど皆ワイルドブラストできるようになっていて、魔人ブウ編の「まるでスーパーサイヤ人のバーゲンセールだな……」のような状態だったと思う。
まぁ、それは別にいい。販促的にも色んな機体でワイルドブラストを出さなきゃいけなかっただろうし。

ただ…、全話を通して見た今にして思うのは、OPのナレーションは展開に併せて変えるべきだったという事です。
例えば「究極の絆、ワイルドブラスト。しかしそこはまだ通過点であった。ゾイドキーを得たライダー達よ、更に絆を深めよ!」にするとか。
こうするとワイルドブラストの必要さやそこから更に踏み込んでみようというワクワク感も最後まで保てたんじゃないかなぁ……。
これ、けっこう重要だと思います。


そのほか。

シュプリーム団のグラキオ乗り、クロアメを見た時はコイツぜってー父ちんじゃねーかと確信していました。今では懐かしい思い出だ……。
同じように予想した方も多かったんじゃないかな。
「何らかの理由でメカ化した。何らかの事情でアラシに正体を明かせない」そんな風に想像していたら、何でもなかったぜ。

これはなぁ、どうなんでしょう。
いや予想が外れた事は別にいいんです。ただクロアメは「メカチックな風体」「父と同じグラキオ乗り」という点で明らかに「何かある」と思わせるキャラだった。
予想外はぜんぜん構わない。ただ期待させるキャラだった以上は「予想は外れたが期待値と同じくらいかそれ以上にグッと来た」になるべきじゃないのかなぁ。

例えばペンネのキャラも予想が外れた。当初は「ギャラガーと何か関係あるのでは?」なんて想像をしていました。
それは外れた。でもペンネは予想は外れたが高い熱量のストーリーがあり我々を満足させてくれたので良かった。こういうのなら良いんです。
予想外かつ「別に何もありませんでした」というのはちょっと……どうかと。
というか、一体クロアメって何だったんだろうなぁ。何でメカ…?

父ちんも何がしたかったのか、とりあえず出しときましたという程度で最終決戦にもその後にも登場せず。
本作ではこのような消化不良は割と多かったと思います。


他に初期三話で印象深かったのは修行回での以下のやり取りかな。
「ワイルドブラストに頼りすぎるな」と言われて「分かった」と言うアラシ。そんなやり取りがありました。
だがデスメタル部隊と遭遇した際は迷わずすぐにワイルドブラストするのであった……。

本作は全編通して「言ってる事とやってる事が違うのでは?」と感じる事が多かったのですが、それを最初に感じたのがこのシーンでした。
このシーン、「当初は言われた通りに通常状態で戦うアラシ。だが苦戦し結局ワイルドブラストしてしまい、自らの未熟を痛感する。アラシは旅をしながら修行は絶対に欠かさない・強くなることを誓うのであった」みたいになっていれば良かったんですが。
脚本というか演出というか……、その辺りの下手さというか、説明不足というか、あまり深く考えてないというか……、まとめて言うとマズさ。そんな所が多々あったのは否めないと思う。

ワクワク感がありつつも、一幕の不安も感じる。
序盤はそんな感想でした。


第4話 「強敵!デスメタル四天王」
第5話 「掴めお宝!サソリゾイドの女」
第6話 「祭りで決闘バトル!ライガーVSグラキオ」
第7話 「怪亀!その男 ゾイド博士」
第8話 「激突!ギルラプター、再び」
第9話 「神秘!ゾイドを癒す少年」
第10話 「強烈!ノリとゼニーとトリケラドゴス」
第11話 「突撃!恐怖の都市カンゴク」
第12話 「狡猾の罠!ライガー危うし!」
第13話 「史上最狂ゾイド デスレックス」


4話からは旅が始まる。

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旅に出たアラシは慣れない旅で空腹で死にそうになったりもするが、どうにか先に進み続ける。
そしてR.A.P隊、ドレイク、ペンネ、オニギリ、ギョーザ、サンラータンと様々な人に出合ってゆく。
中には行動を共にする者も出てくる。アラシのチーム「フリーダム団」の名前も決まる。

出会いは仲間を増やす事であったが、同時にデスメタル帝国との本格対立でもあった。
アラシはデスメタル帝国四天王・キャビアが管轄するゾイド開発施設「カンゴク」を壊滅させる。
その事態にデスメタル帝国トップ・ギャラガーは自らが直接出撃する。禁断のゾイド・デスレックスを引き連れて……。

圧倒的な力を誇るギャラガーとデスレックス。
窮地に陥ったフリーダム団だったが、そこにベーコンとファングタイガーが救援に駆けつける。
だがデスレックスの力は圧倒的だった。ベーコンとファングタイガーの力をもってしても勝てない。ついにデスレックスに破れてしまった。
しかしこの貴重な犠牲の裏で、フリーダム団はかろうじて離脱に成功したのだった。

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この期間は正直に言って見るのが辛かったなぁ……という思い出です。
アラシがまったくもってダメダメなヤツだった事が判明。
旅に出てすぐに空腹で野垂れ死にそうに。突撃精神だけで突っ込み問題を大きくする。ゾイドに乗るのに整備も知らない。
ギョーザとトリケラのゼニー儲けに対していきなり「ゾイドで金稼ぐのはダメ」発言をするとか。

まぁこれは旅に出た直後なので全然構わないんです。旅とは未熟な自分に「気付き」、そして色んな事を学び「成長」する事だから。
だから当初ダメなヤツだったのは構わないし、むしろ当たり前。最初から出来るやつだったらそれこそ物語にならない。
ただこの時期においては「学習」する事が全くなかったのがしんどかった。
その意欲もなかった。

野垂れ死にはオニギリと合流した後もやったし、何も考えずに突撃する事を繰り返しその度に自身だけでなく仲間やゾイドを危機に貶めた。
しかもその事に対して反省が一切なかったのがなぁ……。

反省と言えば……、1話時点でのアラシはクワーガを痛めつけた上で無理やり自分のものにしようとしていた。
要するにデスメタル的なやり口です。
今ではそれは間違っていたと気付けるはず。そうしようとする奴がいれば殴ってでも止めるだろう。
ゾイドとの絆を知ったアラシならそうするはずだ。なのでこの時期に一度振り返って「あの時のオレは……」と反省しクワーガに謝るような場面もあっても良かったんじゃないかなーと思う。

後のムシ仙人の修行回以降で冷静さを身につけたアラシですが、この時期は正直に言ってアラシが嫌いでした。
オニギリも自分の状況をまるで考えずゾイドを見ると喜々として解説しだす感じが馴染めなかった。


ゾイドの動きもこの時期は「エフェクト→敵がやられてる」という単調さが目立っていて新鮮味は薄かったかな……。
次々に新しいゾイドが登場したし、4話ギルラプター戦や10話ゾイドサッカーに見とれる可愛いラプトールの動きは良かった。
このように見所がなかったわけではありませんが、全体として見れば単調だった。

そしてガブリゲーター戦が最悪を極めた。これは改めて書くまでもないでしょう。
正直、リアルタイム時はここで切ろうかとさえ思ったものでした。

ただし第一章の最終話、13話デスレックス戦は非常に熱く・また動きも過去のアニメを凌駕するほどパワフルに動き回っていた。
第一章の最後に来て、ようやくエンジンが温まってきたか? と思い、やっぱりこの先も見てみるかと思える内容でした。


今にして振り返って、やっぱりこの時期は辛かったな…。
キッズ層への訴求もこの時期は苦戦していたようで、玩具業界誌「トイジャーナル特別編集・夏休み商戦速報2018」ではアニメの受けは不調と書かれているとの事。
(この雑誌は入手し実物を検証したい)

この時期の展開は率直にいって子供をなめた展開だったと思う。

違いがわかりますか!? 子供向けと子供だまし

引用元
こちらの記事を見ると、子供向けと子供だましの違いがとても分かりやすく解説されている。
この時期は子供だましになっていた事は改めて思います。
先に良い回として書いた14話デスレックス戦も、唐突にトイレを流してない云々とかシリアスを台無しにする展開もあったし…。

評価は全体的に低調だったと思う。キッズ層への訴求も芳しくない……。
しかしこれが強烈な反動になり、第二章以降の展開につながったと思います。

第二章以降ではゾイドの動きも格段に良くなり、また物語りも良くなっていったと思う。
ただし、やはり第一章のグダグダ間が最後まで足を引っ張ってしまったような気もします。


世界観は。
序盤で「広い世界を見ようぜ」ということで始まったたびですが、世界観は膨らんだのか。
「金属樹液が沸く森」とか「ゾイドハンターの村」とか、たしかにイナカ村とは違った光景が広がっていて、「世界は広い」でした。
ラプトールの群れが季節ごとに大移動するとかも良かった。


ただ「色んな場所がある」のは分かったんですが、大陸全体がイメージしづらかったのは難点でした。
これは最後までよく分からなかった。今でも。
作中で色んな場所を旅したハズなのに、ワイルド大陸全体が見えてこない。
「この町はこんなだった」とは言えるのだけど、「この大陸はこんな風で、こんな人が生活していて、組織としてはこんなものがあって、各町の交流はこうで」というような説明がまるでできない。
例えば最後に警察のような所が出てきてデスメタルの連中を収容していましたが、警察は作中で何してたんだ?
デスメタルへの抵抗はレジスタンスが行っていただけだったぞ…。
とか。

こういうのは考えられていたのかなぁ…。考えていなかったと思う。
行き当たりばったりというか……。
たぶん世界観はドラゴンボールを模してる。
それは構わないんですが、模すならキチンと研究して「ゾイドワイルドではこのようにしよう」というまとめ・基準は作らなくちゃいけないでしょう。
それが抜けていたと思う。何となくあんな感じでいいんじゃない? というレベルでしかなかったと感じる。
地に足が付いている感じがしない。
それでスタートしてしまったから、途中で修正しようにも中々上手くいかなかった気はします。


人物は。
第一章では多くのキャラが登場しました。
R.A.P隊は「困った人に食料を無償で差し出す良い人」でしたが、デスメタルに所属していた。
デスメタルは各地で徴用した人材にきちんとお金を払っているらしい。
これは「デスメタル」という組織を描く上で極めて重要な要素になると思っていたのですが、残念ながらそのようにならなかったのはとても残念でした。

とまぁ、色々厳しく書いてしまいましたが、そんなのが第一章の率直な感想と振り返りでした。
ただ先にも書きましたが、この反省が強烈な反動になり、第二章以降の展開につながったと思います。
第二章からはエンジンがかかってきて格段に良い描写が増えていきました。

第二章以降はまた明日以降に。
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