無敵・・・ ギル・ベイダー

さて、コラム「無敵? ギル・ベイダー」にてギルの無敵時代における描写、あるいはオルディオス登場後の描写を見てきました。
今回は補足的な事を。

なんだかちょっと腑に落ちない…と感じるギルの戦歴ですが、まだ「これもちょっとなぁ・・・」と思えるものがあったりします。
ギル・ベイダーには申し訳ない記事が続きますが、以下に紹介。

小一のギル初陣(89年10月)は、サラマンダー爆撃隊を返り討ちにする話でした。
次(89年11月)は、2機の改造ゴジュラス(ボルガ)と2機のウルトラザウルスが共同で鹵獲を試みるも失敗…という話でした。
次(89年12月)は、改造マッドサンダー(グレートサンダー)VSギル・ベイダー。
これはHPでも紹介しています(こちら)。
この戦いでは、ギル・ベイダーが基地破壊の目的を達し得なかったという意味で戦略的敗北を喫しています。
「マッドサンダー、勝負はこの次まで預けておくぞ」ギル・ベイダーは黒い翼をひるがえして、暗黒大陸の奥深くへ帰ってゆくのだった。
という締めくくりからして、マッドサンダーもまだ生きていると思われる。

さて、次なる号(90年1月)が、「んー・・・」と思ってしまう号です。
前号の「マッドサンダー、勝負はこの次まで預けておくぞ」から考えるとマッドサンダーとの再戦だと予想されるのですが、そうではありませんでした。

潜水母艦に搭載され中央大陸に接近。


そして、


戦闘ゾイドを各個に撃破した後に爆撃し共和国の街を破壊する。

余談ですが、よくよく考えると「爆弾を抱えながら戦闘ができる」というのはギルの恐るべき能力な気がする。
重いものを持っていたら機動力が落ちるし、爆弾に被弾しようものなら悲惨な事になるので、通常ではありえないことです。
これに比べると、サラマンダーはあくまで爆撃のみを行っている感じがする。
F2は逆に空戦のみで爆撃を行った描写は確認できない。
(諸説あると思いますが、個人的にはF2は純粋な戦闘機型であると考察しています。これに関してはまた別の機会に)

さて、描写に戻ります。
共和国ゾイドを大量に倒し街への爆撃任務も完了したギル・ベイダーは、空母まで帰還する。これに収容され再び暗黒大陸に帰還するのだ…。
(ギルは本来は両大陸間を単独で往復できる飛行距離を持つが、今回は中央大陸で”暴れまくる”ので、体力が温存できるよう近場まで運んでもらったのだろう)
しかし、空母は発見されウルトラザウルスの猛攻を受けている最中だった。


このままでは空母が危うい。救援の為、ギルはウルトラへの攻撃を行う。

ふいにギル・ベイダーが消えた。
「どこへ行った!?」辺りを見回すウルトラ。すると…、



なんとギル・ベイダーは水中戦にも対応していたのだ。
真下から猛烈なアタックをかけウルトラを一瞬で倒すギル。
こうして空母は救われ、ギルは意気揚々と引き揚げていったのだった…。


さて「ギル強し!!!!」な号ですが、以下、思うこと。
ギル・ベイダーが強いのは良いのですが、んー…、腑に落ちないのはウルトラとの戦闘かなぁ、と思います。
コラム中でギルに対し「従来(例えばデスザウラー)は、”敵に優位なフィールドで戦い”、”不利な状況を覆して勝つ”という描写があった。対し、常に自分優位なフィールドで勝つギルはカタルシスを感じにくかった」と書きました。
これは本当に重要で、ウルトラの「巨体」「水中戦」を覆し勝ったトビーのデスザウラーは本当に「うぉぉぉおお!」っていう感じだった。

対し、ギルVSウルトラですが、「海戦が得意なウルトラに対し、ギルはどうやって戦うのだろう」という疑問が当然わくわけです。
それに対する答えは「ギルは海戦もできたのであった!」ではちょっとなぁ…と思ってしまいます。

「万能」が悪いといっているわけじゃないんですが、なんていうかこう・・・、それじゃあ完璧すぎてつまらないというか、そんな気がします。
不利を認めつつ、それでも覆し勝つからいいんじゃないのかなぁ。
そもそも「飛べる」というだけで凄いアドバンテージを持っているわけで、その上「全てを切り裂くビームスマッシャー持つ」「陸戦にも強い」のだから、このうえ「海戦まで可能(しかもウルトラを一方的に撃破できるほどの)」というのはなぁ…。
何か弱点を持っておかないと面白くないよなぁと思ってしまいます。

海というフィールドを活かし旧式機ながら意外な善戦をみせるウルトラ。
しかし不利な状況を覆し何とか勝つギル というようなものを魅せて欲しかったなぁと思ってしまいます。
んー。
ウルトラは、この時期にはもうやられ役が決定的です。その全てにおいてこのように「新鋭機の動きに全く対応できず一方的に撃破される」という描写になっている。
願わくば意地を見せてから敗北してほしい…。そうしてこそやられる方も立つ瀬があり倒した方も格が付くのではないかなぁ。

この号は「強い!」なんですが、そして「敵のフィールドで戦う」なんですが…、「敵にとって優位だと思われていたフィールドだが、実はギルも行動可能だったのだ」なので、んー…と思ってしまいます。
という事で、そんな所もちと気になってしまいました。


なお、「マッドサンダー、勝負はこの次まで預けておくぞ」と言っておいてウルトラザウルスと戦ったギル・ベイダーですが、次(90年2月)の号ではようやくマッドサンダーと再戦します。
そしてそれは、マッドサンダー艦隊VSギル・ベイダーであった…………。


「いちど勝負をあずけておいて」「再戦の際は自分にとって極めて優位なフィールドで戦う」というのは…。
んー。なんとも気になる。

まぁ、一方で別の視点から見るといつまでも同じような戦いでは飽きるというのもあるかもしれないし、このような「なりふり構わない戦い方」が最終決戦に向けて進んでいる感じを演出しているし、深く考察すれば「そのような戦略をとらざるを得ない国力の低い暗黒軍の事情」でもあるのでしょうが。
んー。でも、個人的にはちょっと残念です。
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コメント

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No title

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No title

ウルトラを攻撃するため低空飛行したギルベイダーをキャノン砲が直撃
海底に没したと思ったギルベイダーがまさかの急浮上しウルトラを葬った!!的な描写でもないですからねぇ…
確かに首都攻撃で残りエネルギーやら残弾が少なかったかもですけれどもそこはビームスマッシャーやらツインメーザーで迎撃するところやろ(´・ω・`)って思うです
武装でウルトラを一撃で葬れば海戦でもウルトラを一撃で!!って貫禄でたかもなのに…残念です(´д`|||)

重要じゃない?

ウルトラザウルスが海で戦っている描写があるだけでもいいと個人的には思いましたね。善戦していればなおよしですが。
それにしてもウルトラキャノン砲はアイアンコングを2体まとめて破壊し、デスザウラーをぐらつかせる威力だったのに海底空母を沈められないのは悲しいものがあります。
あと何故海戦の大型ゾイドはウルトラザウルスしかいないんでしょうね(改造ゾイド除く)?海なら大型で攻撃的な野生体もいるはずなのに。

No title

海上のウルトラはカッコいいなあ…。

海戦のギルがピンチでもなんでもない所が、なんの高揚感も無い戦いに見える原因だと思うのですよね。
デスvsウルトラのときはまさにクライマックス、どちらに肩入れしててもハラハラします。

No title

海底空母はゾイドではないようですが、通常兵器でこれだけ大きなものを作れる暗黒軍の技術力が垣間見えます
なんとなくですが、惑星Ziの兵器体系、技術体系はゾイド依存なイメージがありますので

No title

うーん・・・、このギルVSウルトラは新バトストのギルVSマッド艦隊でギルが海戦にも対応していたのを知った時に、
個人的に強敵への絶望感よりも「えー・・・、なんでもありなの・・・。」って印象を持った事を思い出します・・・。
(一応、新バトストのギルは水中戦用に改造されたとありますが・・・。)

潜水母艦で洋上から発進し、中央大陸で大暴れした上で帰還すると言うのは理に適っていますし、
爆装した状態で大暴れできると言うのはギルの頑丈さと戦闘力の高さが伺えるだけに、
「ギルは海戦もできるのだ!」で済まされちゃったのは惜しいというか面白味がないと言うか・・・。

見方を変えればマンネリ打破や勝つ為には手段を選ばない様な暗黒軍側の事情も考えられますが、
それが読者にウケるかはまた別問題だし、難しい所ではあると思います。

No title

対抗機がオルディオスしかいないということを強調したかったのかも知れませんが、超巨大ゾイドを一方的に、というのはちょっとやりすぎな気も・・・。
しかも勝ち方がセコイというか、後出しジャンケンばかりのはもったいないです。

ただ、場面ごとに見ればヒールっ気たっぷりのギル・ベイダーはカッコいいです!
ビームスマッシャー発射状態は初めて見ました。
何となくウルトラマンの八つ裂き光輪のようなものを想像していたので。
もしくは、ノコギリのトゲトゲひとつひとつの先端から細かなビームを雨のように振りまくとか。
回転しながら遠心力で飛ばすイメージです。
(ビームスマッシャーがクリアレッドなので色が黄色なのも意外でしたが、よく考えればそもそも荷電粒子砲が黄色でした)
そして海から急浮上しながらウルトラに食らいつくシーンは、まるでB級モンスター映画のようで、ハッタリの効いた迫力のあるシーンに見えます。
翼を後方にたたんでいるのもカッコいい!
(以前別の記事で紹介されていた、崖から転落するマッドサンダーにツインメーザーで追い打ちをかけるのも悪趣味でイイです!)

おそらく、そうした卑怯とも思える戦い方を含めて、徹底的に悪役に仕立て上げたかったのでしょう。
その悪役を、いかにもヒーロー然としたオルディオスが華麗に撃退する…確かに、絵にはなると思います。
ただやっぱり、一方的に攻撃するのではなく、ちゃんと戦ってそのうえで相手を倒してくれれば、イメージ以上に箔がつくんですけど。

No title

この辺の強さを表す描写は難しそうですね。
ギルに優位なフィールドでばかり勝負してるとカタルシスを感じづらいのは確かですが、かといって空戦ゾイドの強みを一切使わなかったら「空飛べる意味ないじゃん…」て感じになりそうですし。
適度な塩梅が必要なのでしょうね…。
 
ギルがウルトラを持ち上げるシーンは絵面としては好きです。
空戦ゾイドは非力っぽいイメージがありますがウルトラやマッドもろとも浮く描写はインパクトがあり超大型にふさわしいパワーを持ってると感じさせます。
ドラゴン(ワイバーン?)は空想上の生き物なだけに生息地は基本洞窟とかであるものの物によっては湖の中にいたりするパターンもあるので水中対応はアリと言えばアリかなあ…。
どちらかというと真下から攻撃したのに背中噛んでる事の方が気になるかも…。

No title

 当時友達に、「ウルトラザウルスはウオディックやヘル・ディガンナーよりも弱いんだよね。」と言ったら殴られました。

No title

>ようへいさん
ご指摘助かりますー。修正しております。

>No Nameさん
まるで苦戦せずフツーに倒しちゃってますからね。
ゴジュラスボルガでさえ一瞬は捕まえて「いけるか!?」と思わせたというのに…。

>YHさん
ウルトラ側から見れば出番があっただけ良しかもしれませんが、ギル側から見て格がつく戦いだと尚嬉しかったなあと思います。
キャノン砲は、潜水艦にはギリギリで当たっていないようにも見えます。
おそらく潜水艦を撃とうとしたがギルが出たので思わず照準を変えどちらにも当たらない中途半端な方に撃ってしまった…というような事を想像します。

>メカカブト虫さん
やはりウルトラは海上での見栄えが最高ですね。
前進に満載した対空火器で迎撃するくらいの見せ場が欲しかったです。
(キャノン砲以外ではダメージを与えられないかもしれませんが。。。)

>ロイさん
ホエールカイザーもありますので、暗黒軍は巨大構造物を作る技術に長けているんでしょうね。
・・・ところで、今回登場しているのが潜水艦でありホエールカイザーではないのが不思議です。

>ラウルさん
何でもかんでも「できましたー」ってしてしまうと、何とも言えない納得できなさを感じてしまうんですよねぇ、、。
マッド艦隊時の描写にしても、暗号を解読したとして、「よし、じゃあ潜水タイプに改造しよう!」とすぐに出来てしまうのは都合が良すぎるというか。。

今号に関しては「空襲で勝つ」スタイルが良かったのかなあと思いますね。

>さとうみずさん
ビームスマッシャーはかっこいいですよね。荷電粒子砲にも勝るとも劣らない最強装備の貫禄たっぷりです。
わざわざクロスして撃っているところもカッコイイ!!

家電粒子砲は基本的に黄色ですが、ものによっては青色の場合もあり安定していません、、。
出力によって変わるのかな?とも思います。 いずれ考察したいですね。

>しめじさん
「塩梅」って凄く大事ですよね。いい感じにバランスを保って「らしさ」を感じさせて欲しいです。
私も絵としてはこのシーン大好きです。
水面から飛び上がる瞬間の力強さはたっぷりです。

「水龍」は確かに居ますね。その辺の解釈も難しい、、。
ただ水が得意なら空では一歩劣る などのバランスはやはり欲しいなという気はします。

>buhoouさん
豪快にやられてましたからね・・・・・・・。
ウオディックには後年、逆襲していますよ!

No title

取っ組み合いをしにくい四足体型で、地上でもライガー系のような激しい動きはしないので、どうにもギルベイダーは空飛ぶビームスマッシャ―砲台な印象があったんですが、この水中アタックは割と好印象だったりします。

見た感じ⑥の間に潜ってすぐ仕留めた感じで、カツオドリ等の飛び込み漁の如く、一動作程度なら専門外の場所でも力を発揮できるギルベイダー本体のパワフルさや技量みたいなのが出てて良いと思います。
前後の描写は分かりませんが、仕様として「ずっと海中戦可」みたいな扱いならやり過ぎでしょうね。
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