暗黒大陸前史

さてバトリサ3巻の内容についてあれこれ。
今日の内容はバトリサ3を読んでないと分からないものになっていると思いますのでご注意です。ごめんなさい。



今回は「暗黒大陸前史」「ガイロス帝国の技術力」等について書きます。
3巻は、「前史」部分を特に重視しました。
単に「開戦した」というだけでは深みがないし「暗黒軍=悪」という構図もどうかなぁと思います。
1巻時に、中央大陸戦争が開戦した経緯については丁寧に行いました。同様に、大陸間戦争の開戦に至る経緯も丁寧に説明したいと思いました。

新ゾイドバトルストーリーが、共和国側の視点で見たプロパガンダ的な内容になっている事も否めないと思います。
その事もあり、ガイロス帝国がどのような思いで開戦に至ったのだろう…という事は深く考えました。
結果として前史だけでかなりのページ数になりましたが、筆者的には内容はとても気に入っています。

暗黒…ガイロス帝国側は、少ない資料を基に考え抜いてあのようになりました。
極めて大胆な説を採っています。驚かれた方も多いと思います。
基本的にはコラムにもある「暗黒軍による中央大陸侵攻のシナリオを妄想する」を再構成したような内容ですが、「ゼネバス帝国との密約」をより深く掘り下げつつ構成しました。

筆者的には「ゼネバス帝国のガイロス帝国への扱い」あたりは特に気に入っています。
強国が弱小国を不遜に扱う事は地球でもよくある事…。
ゾイド星でもそのような事があったんじゃないかなぁ。
その辺りがガイロス皇帝の野望に繋がったんじゃないかなあと思いました。

「ヘリックI世の渡航(中央大陸統一の為に利用された暗黒大陸)」
「グローバリーIII由来の技術革新を起こしていない」
「ゼネバス帝国との密約を突如として一方的に破棄した事。直後、有無を言わさず共和国軍を攻撃した様」
等を立体的に組み立てて考えた前史。
ゾイド観を刺激するものになっていれば嬉しいです。


ガイロス帝国技術力については、「未知の技術を持つ」「超高度な技術を有する」ようなイメージが強いと思います。
ですが、暗黒大陸はグリーバリーIIIを得ていない=技術革新を起こしていない。
なので、いかに暗黒大陸独自の技術を磨こうともグリーバリーIIIの技術を短期間で超える事はできないと思えます。
この事を考えた結果として、前史に書いたような推移を導きました。

この説は、かつて読んだZoids parallaxさんの「ガイロスの技術は世界一?」というコラムに強い影響を受けています。
(Zoids parallaxさん閉鎖しているようで寂しいなぁ…)

割と説得力の高いものになったかなと思っています。
ガイロス帝国の戦争に至った明確な理由も示す事ができたかなと自負しています。
もちろん異説はあると思います。議論を活性化したいところですね。


ガイロス帝国、暗黒軍に対して以前は第二次世界大戦頃の「ソ連軍」的なイメージを強く持っていました。
寒い国だし、突如として密約を一方的に破って参戦するし。
ですが、考察する中で、列強に囲まれた「大日本帝国」にも通じるものがあるのかなーと思いました。

日本が産業革命を果たしたのは19世紀末ごろ。
当時「列強」と呼ばれていた他の国と比べ、1世紀以上も遅れてようやく改革したのです。
例えば、イギリスは18世紀中ごろに産業革命を果たしています。

その時期はあまりにも遅すぎるものでした。
しかし日本は猛烈な勢いで向上に励み、第二次世界大戦開戦頃には大和や零戦を開発するまでに至っていました。
零戦という機体は信じ難い性能を有していて、艦上機でありながら陸上機に勝てる最初の存在でした。
大和も、米国が同様の性能の戦艦を設計していたら過度なサイズになっていただろうと言われています(大和は性能に比して極めてコンパクトに作られているのです)。
これらは日本の設計技術の高さをよく示しています。

でも、じゃあ日本の技術力は世界最高水準になっていたのかというと、そんなわけではありません。
部分的に特化していた部分はある。
けど国力が低く全体を上げる事はできなかったからアンバランスな部分が大いにあったのです。
バランスの良い球体的に示せる技術ではなく、コンペイトウのような差がある技術なのでであった。
日本が劣っていた部分と言えば、たとえば戦車や電子分野において顕著でしょう。
総合的に平均化してみれば低い。ただし尖っている部分だけで言えば対抗可能だったり、あるいは越えていたりもする。そんなものでした。

グラフで示すとこんな感じです。

(点は技術の「各項目」を示すと思ってください)

左のものは、幾らか得意不得意はありつつもバランスの良い仕上がりをしています。
技術は成熟するとこのようになると思います。
一方で右のものは特化したものはあるが不得意も大いにある感じ。
一項目だけ見れば凄い所もあるが総合力は高くはない。
基礎が無いままに背伸びするとこのようになりがちです。
(ただし、アンバランスでも短期間でこれほどの成長が出来る点は奇跡的なことである)


ガイロス帝国も、このようなイメージで捉えました。
つまりディオハリコンや重力砲のような特化したものはある。
でも全体的に言えば足りない部分もある(ただしハッタリでそれをごまかした)というものです。
ジーク・ドーベルを帝国技術を使用し完成させた、ギル・ベイダーを独力では開発が難航していたが帝国技術を得た後にようやく目処が立ったとしているのはこの為です。
デッド・ボーダーも解説においてアンバランスさを示す部分が出ていると思います。

第二次世界大戦の例で言うなら、ドイツの技術力は極めて高かったですね。
ドイツの技術力は間違いなく世界最高水準であったと思います。
ドイツはゼネバス帝国軍のイメージに合致する。国力が圧倒的なアメリカは…、もちろんヘリック共和国ですね。

ヘリック共和国がゼネバス帝国に勝利。しかしガイロス帝国がゼネバス帝国を吸収・パワーアップして挑んできたという構図は、日本がドイツの残存兵力と技術力の全てを吸収してアメリカに挑んだ という風に例えれば分かりやすいかなと思います。


暗黒ゾイドは、デッド・ボーダーは零戦に、ギル・ベイダーは幻の超重爆撃機「富嶽」に似ていると思いました。
デッド・ボーダーの無茶な開発だが完成させない事には国防すら不可能という部分、末期には品質が下がってしまい初期型ほどのスペックが維持できていなかった事などそっくりになりました。
なぞったわけではなく結果としてそうなったという事ではあるのですが。

量産して品質が下がるというのは悲しい事ですね。
アメリカや共和国のような基礎工業力が高い国は量産すればするほど品質が上がりますが、日本や暗黒軍のような設備に乏しい国だと量産する体力がなくジリ貧になって品質が低下します。

と、そんな感じで本日はさらっと前史部分や技術力について補足しました。
その他の部分も随時語っていきたいです。
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コメント

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No title

可能性の中の一つで言えば、グローバリーⅢは惑星Ziに不時着をしています。この時にヘリック共和国に協力したグループとゼネバス帝国に協力したグループがいたわけですが、第三のグループもいたかもしれません。
 不時着する前に脱出した人間たちが、暗黒大陸にたどり着いていたとすると、反重力技術を中央大陸に先駆けて実用化していたことや、やたらと機械的な外見のホエールカイザーは地球由来の設計思想ともいえるかもしれません。

また、後年の機獣新世紀では西方大陸に古代遺跡が存在し、オーガノイドシステムなど、嘗ての大陸間戦争期にすら存在しなかった、(あるいはディオハリコンなど形を変えていた?)技術が残されています。これらの遺跡と同質の文明圏が暗黒大陸で継承されていたとすると、暗黒軍の不気味な軍事技術の一端はこれら古代から蓄積されていたものであるかもしれません。

文章にしてみるとディオハリコンとオーガノイドシステムは共通点がある様にも感じます。どちらもゾイドを強くしますが、ゾイド本来のありようを歪めるものであるようですし。

No title

帝国がドイツ、共和国がアメリカ合衆国のイメージはありましたがガイロス帝国が大日本帝国というのは言われてなるほど、と言う感じです。
う~ん…、ますます最初から勝つのは厳しそうな戦い。
 
コメント欄にもあるように自分もガイロス特有の技術のいくつかは古代文明のものであった可能性はあるかな、と思ってます。
元々遺跡などは残っていてそれはガイロス人にとって周知の事実だったが彼らにはその技術が理解できなかった。そもそも価値もわかってなかった。
そこに第一次中央大陸戦争の際、暗黒大陸に逃げてきたゼネバス帝国の地球人科学者から楼閣した数人がその技術の価値に気づき発展させた…というのもあったかもしれません。

No title

自分も古代遺跡関係は少なからず軍事面にも影響がありそうに思います。

自分もZoids parallaxさんの同じコラムを読んで思いましたが、
確かにゼネバスとの繋がりを除けば暗黒大陸はグローバリー3との繋がりが一番薄く、それを覆して超兵器を開発したとなると、技術革新に努めた事やディオハリコンだけでなく、他にも何らかのアドバンテージがあった可能性もあると思います。
そのアドバンテージの由来の1つに古代遺跡にあるとすれば、
機獣新世紀でガイロス帝国が(プロイツェンの野望があったにせよ)古代遺跡にあるOSなどのロストテクノロジーの確保を重視した戦略にGOサインが出たのも、
「はるか昔の古代人のテクノロジーこそ、戦争の趨勢を決する重要なファクターである。」
と言う思想がガイロス帝国内にあり、
その思想に至った背景には、暗黒軍時代の自国が開発したゾイドに古代人のテクノロジーが使われていた実績があるからだという可能性があると思います。
あと、確かリバセンでも機獣新世紀との橋渡し的な要素として、
作中で古代遺跡関係にも触れてたような気がします。

ただ、もちろん暗黒軍は古代人の技術ばかりに頼らず、中央大陸を手に入れるという悲願達成のために猛烈な技術革新に努め、
自国の技術を高めていったと思います。

No title

>No Nameさん
なるほど! 第三派は面白いですね。
そういえば帝国側に渡ったランドバリーという冒険商人は、小型脱出艇を奪ったうえでグローバリーIIIの機関を破壊していたのでした。
という事は他の脱出艇に乗って誰も知らぬうちに脱出し暗黒大陸へ辿り着いた者が居てもおかしくないですね!
新しい可能性を感じました。
ただ唯一の難は、やはり船体がないとなかなか向上がしにくいという所かもなーと思いました。

古代遺跡も面白い説ですね!
古代遺跡はメカ生体時代にはクローズアップされる事はほとんどありませんでしたが、新世紀時には大いにクローズアップされましたね。
その可能性も確かにあるなぁ…。
ただニカイドス島のタイミングで暗黒軍は中央大陸への戦いを挑んだ事と、帝国軍を吸収している事情から古代遺跡技術の全てを得ていたわけではなく「部分的に」継承していたのかもしれませんね。
古代遺跡の技術を必死に解析して独自に磨いて・・・重力砲などに行き着いたというのも面白い!

>しめじさん
国力的には日本とガイロス帝国、似てるなーと思いました。
古代遺跡封印を解いた鍵がゼネバス帝国軍・・・というのは面白いですね!
帝国軍は自ら滅びのフタをあけてしまったのか・・・。

>ラウルさん
やはり古代遺跡は重要なキーワードですね!
たしかに、新世紀で遺跡調査に積極的な力が裂かれた事情を考えてみても、関連があったと考えた方が自然でもありますね。

古代遺跡VS地球技術と言うのも、なかなか面白い構図ですねー。
その方面からも考えてみたいです!
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