学年誌のゾイド

学年誌についての話題を続けます。
今日は学年誌のゾイドについて少し。

メカ生体ゾイドのストーリーは渋い。
最強ゾイドの豪快なプロレス的ぶつかりあいも大いにあるけど、小型ゾイドの鮮やかな活躍や捕虜収容所への潜入作戦などもあり多角的だと思います。
何ていうか、バランスが良い所が好きです。むろん中には無茶なものもあるんだけど、全体的な印象はやはり渋い。ゾイド全シリーズを通してもミリタリーな雰囲気は随一だと思います。
その事は、メカ生体ゾイドが学年誌に掲載されていたという事情を抜きには語れないと思っています。

「小学館スペシャル・ゾイドバトルストーリー」は、学年誌を元に再編されたものです。
そこで大幅なブラッシュアップがされ高い完成度になった。その事は確かです。
ですが骨子となる部分は既に学年誌の段階でありました。

トビー・ダンカンやエリクソンは学年誌の段階で出てきています。


この渋いパイロットの絵が学年誌(小三)の段階で出ていたとは驚きです。
ただ細かな設定は学年誌の段階ではなく、バトスト2巻に際して加えらています。

チェスター教授救出作戦は、学年誌の段階では天才科学者救出作戦でした。


それに細かな設定が4巻に際して加えられました。(あと改造ディバイソンの名称も変わった)

帝国最高のスパイコマンド「エコー」は、学年誌の段階では「スパイX」でした。
というような感じです。
もちろん、中には全く別の話に変わったものもありますが…。
ただまぁ、学年誌の段階で既にかなり完成度の高いものであった事は証明できたと思います。


ここからの話は、「学年誌が各学年ごとにあった」という点が重要になります。
小学一年生~小学六年生ですね。
学年誌は、読者のほとんどが同じ年齢という特殊な雑誌です。小一は小一を買い、小五は小五を買うのですね。


さて、子供の好む方向性の一つに「大人っぽいもの」があります。
対象年齢よりも少し上のもの。お兄さんたちが見ているものに憧れることです。
ゾイドは学年誌の記事の中ではかなり漢字の使用率が高い(もちろんルビはあるが)し、学年によっては文章が長いのもある。内容のハードなものも多いです。


例えばこれは小五の記事(この号の前半)なんですが、かなーり読み応えがある事が分かると思います。

その学年用の展開としては「難解なのでは?」というものも多いのですが、そのことを承知で行われていると感じます。これは、大人っぽいものに憧れる子供を意識しているのではないかなぁと思います。
大人っぽいものへの憧れ。この要素でゾイドが少年を牽引したというのはあると思います。

ただこれはなかなかバランスが難しい話で、小一にとって大人っぽいとは小三くらいの事で、小三くらいの大人っぽいは高学年で、高学年の大人っぽいは中学生くらいです。
それ以上に離れてしまうと、さすがに難解すぎてついていけなくなります。
大人っぽいというのは「大人」ではなく、あくまで「っぽい」というレベルなのであります。理想的な大人っぽいとは、やや難解でありつつも読み解こうとすればギリギリで理解できるくらいのものだと思います。
ゾイドの記事はそのようなバランスであると思います。

ゾイドは大人っぽいものに憧れる子供を意識して作られていると思います。
ですが、「小学生」というまとめたくくりにする事は不可能です。
成長著しい年代です。一年生にとっての大人っぽいは、高学年にとっては子供っぽいになってしまう。
高学年にとっての大人っぽいは、低学年にとっては難解すぎて分からないものになってしまう。そんなものです。

学年誌が全学年にあった。それゆえ各学年ごとに最適な展開ができたのは大きな幸運だったなと思います。
各学年ごとの理解力に配慮しつつも、追いかけているのが「大人っぽさ」だと思うのです。その事があの渋さに繋がっているように思います。

新世紀ゾイドのストーリーは、華やかな一方で全体的にかもし出す渋い雰囲気ではメカ生体ゾイドに叶わないと思います。
しかし、コロコロは小学生を全部まとめてターゲットにしているので同じような渋さは元より望めなかったのだろうなぁと思いました。

「昔に比べてハードさが減った」「渋くない」という批判は当時においてかなりあったし、だからダメという声もあったと覚えています。
当時は私もそのように思っていました。が、掲載誌の事を思えば展開が少し違うテイストになったのはむしろ当然だなと思いました。

いや…、「小学生を全部まとめて取り込む」という極めて難しい要求の中で展開した新世紀バトスト、それが幾らかハードさは減ったと思いますが、それでもかつての色を残しつつ新規ユーザーもバッチリついてくる展開を続ける事ができたのは凄い手腕だったのかなと思いました。
(でも、ゴジュラスギガの活躍しなさっぷりやダクスパの戦わずして勝つはちょっと悲しかったというように幾つか「んー」と思う部分は今でもありますが…)



…ただ総合誌にも少し差はあると思っていて、コミックボンボンは今にしてみると全体的にコロコロよりハードな印象があったりもします。
この辺の差って何なんだろうなぁ…。雑誌研究は今後も続けていきたいです。

話が逸れましたが、まあ、学年誌がメカ生体ゾイドに果たした貢献はやはり絶大だったなと改めて思います。
大好きです、学年誌。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

No title

ゴジュラスギガはハイスペックで活躍したやんけ!!
…と思ったのですが当時の共和国は本土をゼネバス帝国にのっとられていることによる苦しい戦況の中苦戦を強いられてましたねぇ…

にしてもグランチャーのビーム砲で脚の間接部分狙い撃ちにされて撤退したときは共和国開発部の見積りが甘く過信があったと捕捉されたとはいえ言うほど活躍出来ませんでしたね…

No title

私は新世紀からですが、旧のほうもどちらも大好きです。
しかしこういう渋さは旧バトストが上手かとも思います。

改造ディバイソン
画像ではおいしいお菓子のような名前ですが、バトストではビッグバットジョンでしたっけ?
さすがに長砲身、長射程とはいきませんが、砲の口径だけなら列車砲すら上回るその威力はすさまじそうです。
そしていつものようにすぐ足元にいる兵士。
大和砲ですら46センチで発射の衝撃で人体がミンチになるのに、この砲の大きさでこの位置って・・・
ゾイド人、スゴイ

改造デスピオン
目視での素早さ、正確さのため安全性を投げ捨てる割り切りかた。機体だけでなくゾイド人の強靭さがなせる業か。
テイガゴドスのストーリーにあったように、キャノピー式で防御性能を引き換えに一瞬の遅れや誤差をなくす超攻撃思想など、ゾイドはゾイド人が扱うからこその強さや運用がありそうです。
ゾイドだけでなくそのゾイド人にも焦点を当てればより話が深くなるかも。
そしてしれっともぐりこんでるブラックホールシステムなる単語。
確かヘルキャットにもブラックホール消音システムなるものがあったような。当時の時点で随分とエライもん実用化してるぞ、帝国。
熱や音を、または光をも人工的に重力操作で取り込み封印する・・・
重力兵器をステルス方向に使ったのでしょうか。
発想と技術力がすごいです。というか、人工ブラックホール作れる重力兵器があるなら共和国なんて楽につぶせそう。

No title

自分の場合は子供の頃から趣味にのめり込む性質でしたが、
学年誌の対象に合わせた「大人っぽさ」と言うのは対象も絞りやすくていい感じですね。

コロコロは小学生の時分にはピッタリでしたが、小学校高学年や中学生になる時期には「子供っぽさ」から中々買い辛くなってきた思い出が・・・。
その頃はコロコロのゾイドの記事もだいぶ縮小されてブロックスに移行して行った時期で、
/0の終盤くらいの時期に出会っていた電ホビに自然と移籍していった形でコロコロを卒業した思い出があります。
(この頃になるとコロコロに移籍した頃に読んでいた連載作品も大分無くなってたのもあります。)

ボンボンがコロコロよりもハードな印象は確かにありましたね。
有名所の「サイボーグクロちゃん」なんかはギャグ系っぽいのに結構ハードな展開があったり、
「メダロット」の漫画版なんかはゲームの3か4くらいの時期のヤツはラスボス戦のオチがかなりキッツイ展開だった記憶があります。

あと、プラモ漫画の金字塔と言われたりもしている往年の「プラモ狂四郎」も、
中盤以降が特に顕著ですが、ベースキットの無いフルスクラッチのガンプラなどが出てきたり、金属や木などの多種多様な素材を使ったりと、時代もあるとは思いますが、リアルでの制作難易度が高くて読者が真似でき無さそうなモデルが結構出ていた記憶があります。

その一方で、ガンダムF91やVガンダムのコミカライズなんかは元のアニメの方がよっぽどハードだったからなのか、主人公(シーブックやウッソ)の性格に如何にも少年漫画的なアレンジがされていたり、
ガンダムSEEDやガンダムSEED DESTINYのコミカライズはアニメと比べて展開が少々ダイジェスト気味ですが、
アニメ以上に面白いと言われるくらいストーリーがしっかりしたものになっていたり、
ほのぼのギャグ4コマなSDガンダムフルカラー劇場(ガシャポンのフィギュアが元ネタ)が連載されていたりと、
ハードさとはまた違った方向性の作品も幾つかあった記憶もあります。
(Gガンダム~∀ガンダムのコミカライズも多少の展開の違いはあれどアニメそのまんまなストーリーでしたし。)

ただ、自分はコロコロ派だったので、ボンボン自体は昔行っていたコミュニティサークルに置かれていたものを読んだり、ブックオフなどで連載作品の単行本を読んだくらいなのですが・・・。

機獣新世紀のバトストの微妙な部分に関しては、コロコロの誌面での扱いの縮小やキット付属のファンブックEXへの移行なども絡んできそうなのが気になります。
ダークスパイナーが出た頃はちょうどコロコロ内でのゾイドの記事が縮小され始めたくらいだったと思いますし。

No title

改造デスピオンは、箱裏以外にもあったんですね
後エリクソンとトビー・ダンカンが学年誌初出だということに驚きました。
バトストで基本登場人物は設定されていると…

ダークスパイナーの戦わずして勝つ戦法は、確かに当時反則だと思いました。
まああの位しないとドラグーンネスト10隻位?の少数戦力のネオゼネバスが中央大陸の共和国首都制圧なんて出来なかったんでしょうが…

No title

>w15さん
戦況があるとはいえ、パワフルな姿があまり見られなかったのは寂しかったですね、、、。
デスザウラーとのガチバトルも見たかったなあ…。

>3aさん
渋さは随一ですよね。

改造居ディバイソンはビッグ・バッド・ジョンですね。
もしかして大砲の名前がビッグサンダーで機体そのものの名前がビッグバッドジョンなのかもしれませんね。

構造はロケットの様になっているらしいので一般の大砲よりはマシな被害で済むかも・・・・。マシという程度ですが…。

改造デスピはショットウォーカーばりの剥き出しコックピットです。
ノーマルに不備があるからと言って一気にむき出しにしすぎでは。何事も極端にしてしまってはいけないのでは…と思ってしまいますねえ。
デスピオンはラストシーンで敵の集中砲火に晒されているんですが、その時のパイロットの心境やいかなるものだったんでしょうね・・・。

>ラウルさん
小学生の6年間というと凄まじいまでの成長がありますからね。
肉体的にも精神的にも…。それをひとくくりにするのは難しいだろうなーと思いますね。

ボンボンは初期の頃にガンプラのハードな作例が載ったりしたことがあって、それが方向性を決めたのかもしれませんねー。
しかし、時代を経てもハード目の路線を維持していたのは凄いです。
ロックマンXの漫画もやたらハードでした。びびります。

昔は子供の数が多く、ある程度の方向性を編集側が決めても買ってくれる数が多かった。
しかし今は少子化でそんな事を言って居れなくなった…という事なのかも。

>ロイさん
デスピオンは高学年の学年誌を中心にけっこう登場していますね。
多分、改造されたのはこれだけですが(塗装のみは他にもあります)、地味さと派手さがいい塩梅な改造機ですよね。

ダクスパは理屈としては分かるんだけど戦ってほしいなーとはやっぱり思ってしまいますねー。
プロフィール

三式

Author:三式
>HP(本家)はこちら

コメントはお気軽に!
コメントは
 @初めましての方も大歓迎
 @関係ない話題でもOK
 @但し宣伝のみ等はNG
 @名乗って頂けると嬉しい
という感じでお願いします。

リンク
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
新着記事
最新コメント