極初期ゾイドの開発時期

「開発時期」というのは興味深いテーマですが、極初期のゾイドについてはなかなか判断が難しいものでもあります。
「第一次ゾイド開発競争(ZAC2031)」以降のゾイドはほぼ確定させる事が出来ます。ですがそれ以前の旧式機は難しい。

私はガリウス、グライドラー、エレファンタスの三種類は王国時代に開発されたと判断しています。
ただしそれ以降のゾイドは共和国、帝国の双方で独自に開発されたと思います。

フロレシオスは、開戦時から登場しています。
History of Zoidsで詳細が語られています。
中央大陸戦争最初の戦いは「レッドリバーの戦い」でしたが、この戦いにおいてフロレシオスはレッドリバーをのぼって帝国軍を攻撃したとある。
本機の型番はRMZ-10
という事はRMZ-09以前のゾイドはおそらく既に完成していたと思う。

ビガザウロは初の大型ゾイドとして「緒戦では大活躍をみせた」とされている。
この事から、国家分裂時点では大型ゾイドはなかった。分裂後に共和国軍が独自に開発したとみるべきだと思う。
フロレシオスはビガザウロやマンモスよりも後に出た機体である。
という事は、国家分裂~開戦までに共和国軍は小型機としてグランチュラ、アクアドン、ゴルゴドス、ハイドッカー、ペガサロス、スパイカー、フロレシオス。大型機としてビガザウロとマンモスを完成させていたという事か。

しかしなあ、と思う事があります。
第一次ゾイド開発競争は、「空前」の規模であったとされている。
この時に登場したとされるゾイドは共和国側で2(サラマンダー、バリゲーター)、帝国側で7(マーダ、ゲーター、モルガ、ゲルダー、ザットン、マルダー、シンカー)
合計9。
短期間にこれだけの新型機が登場するなどかつてない事であった…。

だが国家分裂はZAC1978年。開戦はZAC1980年。わずか二年。
二年で共和国軍が小型ゾイドを7、大型ゾイドを2、合計9も開発しているのならこの時期も空前のゾイド開発時期だと思うのだけどなあ…。
というかこの時期の方が凄いような気もする。
二年という期間で前例のない大型ゾイド開発を含めて9機を完成。分裂後は国民も大きく動揺した波乱の時代だったと思うのだけど、その中で開発できたっていうのも凄い。

もしかするとなあ・・・という事があります。

ヘリック王国というのはZAC1956年の建国です。
ヘリックII世(後の大統領)はZAC1957年誕生。ゼネバスは翌年に誕生。
ヘリック王の死去はZAC1975年。
王国のトップはヘリックII世に引き継がれる。II世はまず王国を「共和国」に変え自らは大統領の座に就いた。
さてヘリック大統領はこのとき18歳。ゼネバスは17歳。
これはちょっと若すぎる。
若すぎるとすれば傀儡だった可能性も高い。

ヘリック王国建国以前の歴史を見ると、中央大陸では「ガイロス同盟軍」と「ヘリック連合軍」の二大勢力の戦いであった。
両者の戦いは終わらず、犠牲者の増を見かねたヘリックがとんでもない作戦を実行する。
それは暗黒大陸をそそのかして中央大陸への襲撃をさせるというものであった。
暗黒軍の襲撃により中央大陸は一つになった。それによってヘリック王国が誕生した。

王国誕生直後の頃は「平和っていいわー」的な雰囲気であっただろう。
だがのどもと過ぎると熱さを忘れるのが人である。
ひと段落するとやっぱり対立するような風潮があったのではないだろうか。

ヘリック王はZAC1975年に死去。
78歳というゾイド星人としてはかなり若かった。という事は王国成立以前の苦労から病にかかっていたと思える。
数年は、表向きは王であり王国のトップであるが、実質は寝たきりで政治は周囲のものに任せるような状況だったのやもしれぬ。
仮にZAC1970年ごろからそうであったとしよう。

偉大な王が実質的に政治を退いてからというもの、周辺では王国の実権を狙う者達の醜い争いが起こっていた。
王位を継承するのは二人の息子のどちらかだろう。その座に付く事はできぬ。
いやしかし、二人の息子は若すぎる。ならば操ってやれば良い。
かくして、ヘリックII世派とゼネバス派が誕生する。
この派閥は、後の国家分裂の基盤を作ってしまう事になる…。

さて両派閥は王の死後は短期間で国家が分裂する事を確信し、戦争になる事までを予見する。
そこで優位に立つべく水面下で開発を進める。
ただし正式に配備する事はしなかった。
分裂後に自軍独自のゾイドとして配備するべく、自らが囲う同じ派閥の科学者に開発を任せていたのだ。
分裂後は直ちに実機の完成が出来るよう、高レベルで開発は進められた。

こうして事が進んだZAC1978年に国家分裂。
共和国派はただちに裏で開発していた機体を具体的に製作し、ZAC1980年の開戦までに完成させた というような。
そんなわけで大型2を含む総勢9種類のものゾイドが一気に誕生したにも関らず、この時期の開発は空前のなどとは呼ばれない。
むしろ10年ほどの時間をかけて行われた順当な開発であったと。


なお帝国軍にしても開戦の時点でマーダやゲーターを配備していたので、ゼネバス派も同じような事をしていたと思える。
(アーリータイプであるが)


もう少し捕捉すると、昨日紹介したように開戦時からフロレシオスは確認されるのだがその時点ではバラストタンクの小さい先行型であった。
我々がキットとして知る姿にまで完成するのはもう少し後の事だったのかも。
そんな風に前史の時期を考えてみました。
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戦闘機械獣のすべて

入門百科グラフィック、メカ生体ゾイドの本です。

話を聞いていて、そういえば、戦闘機械獣のすべてではアイアンコングの開発時期が
違っていたはずと思い、ゾイド歴2038年の夏だった事を確認いたしました。
ちなみにイグアンもその頃には開発されていたようです。コングとどっちが先か?分かりませんが…
(正史ではコング2032年、イグアン2034年だけど)

初期のゾイドは確かに判断が難しいですね。記事の様に同一の世界として考えるのもいいけど
いっその事、難しく考えずアナザーストーリーとして考えてみるのも面白いと思います♪
そういえば帝国も共和国共通コクピットを使っていた時期があったんですね。
戦闘機械獣の全てにも、共和国共通コクピットをつけた、偵察用マーダーの話がありました!
ゾイドファンなのに今初めて知った事ですが…(何年ゾイドファンやってたんだよ。気づかないとは)

最後に小型ゾイドの戦闘力ですが、
HMMでは大型ゾイドの凄さを語るのに、小型ゾイドが引き合いに出される事が多いです。
こうなると、小型ゾイドにも一定の凄さがあると思いたいですね!
モルガの装甲って、実はゴジュラスが軽く掴むなり、バイトファングで軽く噛むなりしても
(と言っても普通の小型ゾイドが破壊されるレベルです。)
びくともしないとか!ゴジュラスのパイロットがさすがモルガだと褒めたたえて
モルガを潰すシーンとか欲しくなります。(モルガの凄さもある程度伝わる様に♪)

ゴドスもセイバータイガーと戦ったら、ゾイドコアドットコムの-STURM GEGEN WIND-の様に
なるとか、指揮官機はなかなかセイバータイガーと互角に戦えたからね♪
勝つためにゴドスのパイロットは愛機を信じて、セイバーに向かっていった訳だし!
レッドホーンも5体くらいゴドスがいれば、普通は負ける事なくとも油断できないレベルになると
イイ感じ♪対小型ゾイド戦も、後期ゴドスが2体いれば、レブラプターと戦えるとか!
1対1でもパイロットの差でゴドスが勝つときもわずかながらあるとか
(実際、ハンマーロックはレブラプターを一対一で倒してる)
三式さんは小型ゾイドの扱いどうして欲しいですか?

No title

アイアンコング開発前のゼネバス軍はヘリック軍に対して、ゾイドのバリエーションにおいてあまりにも不利だと思います。中央山脈が邪魔でヘリックは攻めにくいことを考慮してもちょっとなあと思います。メタ的なことを考えると敵ゾイドのほうが通常売れにくいとかあったと思うのですけど、結果それは杞憂だったと思います。この間のゼネバスの一機しか作られなかった機体等にイマジネーションが広がります。

No title

>ゴジュラスファンさん
戦闘機怪獣のすべてとHistory of Zoidsは記載されている年にズレが多いですので、バトストとどちらかが誤りになると思います。
戦況も違うので分岐したパラレルな世界かもしれませんね。

小型ゾイドはいってしまえば弱いことに魅力があると思うので基本的にはやられ役でよいと思いますが時として一矢報いるくらいが良いと思います。

>kageさん
レッドホーンがそれだけ万能という事もあるとは思うんですが、それでも劣勢は否めませんね。
ビガザウロが持つ旗艦機能、マンモスの突撃力、ゴルドスのほう力まではカバーしていると思います。
(ゲーターを随伴させれば何とか電子戦でもゴルドスに対抗可能か)
ただしゴジュラスに対抗できるものはない、、
やはりレッドホーンにとってゴジュラスは何とも厄介な相手だったと思います。

レッドホーンの魅力はゴジュラスを倒すべく何とか強化改造を繰り返していたっていうところでもありますね。

黎明期ゾイドとヘリック大王について

 これは前々から思っていたのですが、いわゆる骨ゾイドと称される黎明期ゾイドについては、あまり「形式番号」と「開発年度」は一致しないと思っています。

 そもそも、彼ら骨ゾイドとは何なのか。いつ現れたのか。
 私は、彼らは「ヘリック大王による、デルポイ統一時期にあった」とみています。
 大陸統一というのは難事です。あまり分裂期が長く続くと、人々は統一された状態というものを忘れます。
 例えば春秋戦国時代は五百年も続きましたが、その時代の人々は「明日をも知れぬ戦乱の時代」とは自覚しておらず、むしろ彼らは彼らなりに平和を謳歌し、好き勝手汚職に励んでいました。
 その意味で始皇帝は時代を離れた意識の持ち主でした。そして彼には天下を一呑みにする気力があり、かつ、ほかの六か国が束になってもかなわぬほどの国力で天下を統一したわけです。

 では、ヘリック大王は何ゆえに天下を統一できたのか。
 これからは推測ですが、彼はゾイドの工業生産を成したのではないか。
 骨ゾイドのほとんどは、ヘリック王統一時代に工業化されたものだと思います。

 そもそもゾイドは野生体でうろうろしているので、「開発」される時期をさかのぼって「利用」されていました。
 例えばコマンドウルフが登場するのは2042年ですが、実際にはウルフは部族時代から家畜化・軍用化されていた(ゾイドコアボックス資料では詳しく描かれていました)。ほかのゾイドもそうでしょう。

 さて骨ゾイドですが、ヘリック大王は「工業生産ゾイド」として骨ゾイドを作り、それを量産化することで、これまでとは全く異質で、これからはスタンダードになる軍団を作ったのだと思います。そうすることによって、常識を打ち破り、統一という大事業を成した。
 この時期、ヘリックが工業生産したゾイドが、ガリウス、エレファンタス、ハイドッカー、ゴルゴドス当たりだったと思われます。
 根拠はあります。彼らの近類種は、のちにビガザウロ系ゾイドとして大型化しているから。
 ハイドッカーはビガザウロへ、エレファンタスはマンモスへ、ゴルゴドスはゴルドスへ、ガリウスはゴジュラスへ。

 しかしヘリック王の統一は風族一つで行えず、彼は大陸東部にいる鳥族、虫族、海族らと交流しつつも時には滅ぼして、勢力を広げた。
 その過程で、彼らのゾイドをも順次工業化していったのでしょう。虫族を取り込んだときにグランチュラを、鳥族と接触してグライドラーを、海族と組んでアクアドンを、次々と。
 ペガサロス、スパイカー、フロレシオスは、それぞれ風族以外の部族が、ヘリックから盗み取った技術でパワーアップさせたものでしょう。風族ゾイドを巨大化させたのは、ヘリックとしては他部族ゾイドの進化への対策だったのかもしれない。

 ところでのちの帝国軍ゾイドですが、地底族の分布区域が中央大陸のど真ん中で、それを束ねるのが「稀代の策略家ガイロス」ということからすると、当時彼は何らかの形でヘリック大王と接触できたと思います。
 そして、聡いガイロスはヘリックの概念を地底族へ持ち帰ったのではないか。モルガ、マーダなど西部のゾイドは、のちの共和国分裂期以前から工業化されていたのではないか。
 ガイロスが西部諸侯の盟主になれたのは、そうしていち早く作り上げた工業ゾイドが基盤になっていたのではないか。
 実際ガイロスは西部の人間に東部の豊かさを説明できたぐらいですから、ヘリックの動きも知っていたはずです。


 長くなりますが、要は黎明期ゾイドはヘリック大王の工業化に始まること、そしてそれらは体系だったものではなく、黎明期らしい乱脈さでバラバラに工業化されたものだということです。
 ガリウスが出来たから次はグライドラー、その次はエレファンタス、ではなく、ガリウス、エレファンタス、ゴルゴドス、ハイドッカーが一気に登場し、さらにその技術に各部族の保有ゾイドが組み込まれていった、というふうに。

 といってもヘリック大王は、後代ほど体系立てて考えられる人間ではなかったはず。彼の見識は「先進的な中世人」の域を出るものではなかったのです。それに彼の工業化は前代未聞のもので、試行錯誤の連続だった。
 形式番号を割り当てる、なんていう考えは、ずっと後の人間のものでしょう。
 ヘリック大王の統一期には、黎明期ゾイドはすべて出ていた。ただし、その出現年代は判然とせず、本人たちも意識すらしていなかった。

 ところが時代が下り、技術が発展して系統もややこしくなると、あいまいでは済まなくなった。
 ここに至って、ようやく成立年次を反映した形式番号が考案された。
 そしてそれらは、既に存在しているもともと形式番号のなかったゾイドたちにも割り振られた。
 黎明期ゾイドが出現したのはZAC1956年以前。しかし型番が割り振られたのは2000年代以降。もしかすると、第一次開発競争(2031)にやっと行われたのかも。
 いま我々が目にすることのできる「形式番号」は後代の分類によるもので、歴史の実情を示すものではない――という考えです。


 ヘリック大王の統一の物語は、余裕さえあれば一度小説として挑戦してみたいテーマです。ものすごく長い歴史長編になりましょうが。
 というより、この投稿文自体がそのプロットを下敷きにしているというか……
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