雷神の系譜

マッドサンダーのマニアックな差異をあれこれを描きました。
割とガチでマニアックなので注意です。

差異を紹介する前に…、


制式機(キットと同じ形状)はコチラ。これがいわゆる量産機の仕様ですね。
今回は、この量産機に至るまでに試作された機を紹介します。


試作機1

分かりやすい点としては、キャノンビーム砲、ショックカノン、脚部装甲がない。
制式機に比べて精悍さが足りない感じですねー。

バトスト4巻で内部図解のページにはこの状態のマッドの写真が掲載されていますね(右上)。
また、共和国軍の将校達に初披露された際もこの状態でした。

精悍さに欠ける見た目ですが、対デスザウラー用としては完成形である。
マグネーザーも反荷電粒子シールドもあるから。

後に追加された脚部装甲は、小~中型機に囲まれる事を想定しての防御に思える。デスザウラーからこの位置への打撃を見舞われるとはあまり思えない。
ショックカノンは対歩兵・小型機用装備だし、キャノンビーム砲は遠距離砲撃及び対空装備だから、対デスザウラー戦ではあんまり使われないと思う。

チェスター教授は、この時点で完成としていたのかもしれないなぁ。
ある意味、本気で対デスザウラー戦のみを想定した超特化仕様と言えようか。

ただ、このサイズの機械獣に汎用性を持たせないのはあまりにも勿体ない。
それゆえ対歩兵や小型機に対応するショックカノンや脚部装甲の装備、遠距離砲戦や対空戦にも対応するキャノンビーム砲の装備が求められたのかもしれない。

はたまた、マッドサンダーの完成は予定より少し遅れていた。共和国軍はけっこうギリギリだった。
「まだ完成しないのか!」という軍部からの強い叱咤により、この状態で「完成しました」と一旦お披露目して、実戦までにブラッシュアップ(各種装備の追加)を行ったのかも。

その他の差としては、ハイパーローリングチャージャー付近の廃熱口にやや差がある。
量産機は大きな○二つの排気口ですが、この状態では小さめの□三つといった感じ。



出力がやや劣るのかな?

あと、反荷電粒子シールドに一部装備がない。左右の中央上部寄りにある廃熱口のような装備が無いのですね。

これ。これが試作機1の状態では付いていない。
この装備は何だろう…。余剰エネルギー放出口とかそんな感じの装備かな?
そう考えると、本仕様は反荷電粒子シールドは既に装備していて、もちろん荷電粒子砲を防ぐ事ができる。ただし安全性にやや難があったのかもしれない。

・・・ところで、マッドサンダーちょっといい話。
この余剰エネルギー放出口と解釈した装備ですが、キットでいうと「左右のパーツを固定するための止め具」として機能しています。

なにゆえ初期においては余剰エネルギー放出口がなかったのだろうか。
それは、当初においてはマッドサンダーの頭部のパーツ分けが製品版とは異なる形で計画されていたからです。

マッドサンダーの頭部フリルは「左右に分かれたパーツを合わせる」ようになっています。
巨大なパーツだから、組んだ後にも隙間が開いちゃいがち。だから、それを防ぐ固定用のパーツがあるわけですね。

さて、当初のマッドサンダー同位置の構造は、「左右に分かれたパーツを合わせる」所までは同じです。
ですがその後、「後から固定用パーツを差し込む」ようになっていた。
この広告の右に転がっているフリルを良く見ると分かります。


(※左と右はマッド別のモデルである)


これが試作状態のマッドサンダーのキットです。

反荷電粒子シールドの奥に、「後から張り合わせるためのパーツ」が見えているでしょう。
試作状態では後から固定するようになっているので、わざわざ前面に固定用パーツを用意する必要がなかったわけですね。
この位置のデザインの差は、ここから生まれています。

「後からパーツを張り合わせる」ようになっているという事はすなわち、この状態のマッドサンダーは製品版が持つ「フリル背面に大きな肉抜きがある」という大きな欠点を克服していたものと推測される。
この点は大きく惜しいな。
なにゆえ発売された版のように改定されたかというと、これはマグネーザーの回転ギミックを効率よく組み込む為と思われます。

あと、



このように、当時のゲームのパッケージや漫画では、フリル部分に余剰エネルギー放出口がない状態で描かれているものが多いです。
これは作者に渡した際の資料が試作状態のものだったからと思われます。


この状態では実戦を経験する事はなかった。


次、
試作機2

これは、おそらく試験機1を改良した同一機体と思われる。

脚部装甲、キャノンビーム砲が付いて量産機に近い感じになりました。
ただし、ショックカノンはまだない。
本機は学年誌の「新型ゾイド登場」の紹介ページでたびたび登場しています。
キャノンビーム砲の色がグレーですが、これは試験中だからと思われます。
またキット的な事情をいうと「NEW改造セット」から部品を流用しているからでしょう。



脚部装甲が付きましたが、その位置にディティールがありません。
量産機と比べると非常にスッキリとしている。
比べると、量産機のものは何かしらの特殊機構があるように見える。対して本機のものは単なる「分厚い装甲」なのかな。
その事から、防御力は「高いが突破する事も不可能ではない」程度と思われる。

ああそうそう、そういえばこの時期のマッドサンダーはあご下にキャップがあるのも特徴ですね。
噛む力が量産機より強いのかもしれない。しかしマッドサンダーの戦法を思えば噛む力など不要である…。
との事で後に撤去されたのかも。

この状態では実戦を経験する事はなかった。


試作機3(初期型1)

この状態から実戦を経験しています。
「塔の上の悪魔」やデスファイターを倒したのは本仕様。

この段階になってようやく胸部にショックカノンが付いた。
ローリングチャージャー付近の廃熱口も量産機に近い形状になった。
反荷電粒子シールドの余剰エネルギー放出口も、この段階から付いた。
この事から出力は安定し向上したと思える。

対歩兵・小型機戦にも対応し、マッドサンダーはこの時点で完成したと言える。
キャノンビーム砲のカラーリングも制式機と同じになりました。

本機は初期において頻繁に登場し、ある程度の量産がされていると思われる。
ヘリック共和国首都奪還作戦~西側侵攻の初期の時期において登場したマッドサンダーの大半は本仕様です。
なので初の実戦配備型であり初期型と言った方が正しいかもしれない。
バトスト4巻表紙も本仕様ですね。

初期型2

初期型からやや仕様変更されたものです。脚部装甲の形状が少し違う。ただし、脚部装甲の他は初期型1との差はありません。
前脚用装甲には何かしらのメカ、後脚用装甲には廃熱口らしきものが付いた。後の量産機に近い形状にはなったが、ディティール量は少ない。


上から初期型1、初期型2(本仕様)、量産型。
こんな感じの変化ですね。

ここから考えるに、それまでは単なる分厚い装甲だった脚部装甲だが、このタイプからは何かしらの特殊な機構の備わった装甲になったと考える事ができる。
頭部の反荷電粒子シールドと同じような機構を持っているのかもしれない(当然、出力は大きく劣るだろうが)。
そして量産機ではディティール量が増えている事から、更に機能が強化されているのかもしれない…。

頭部で発生したシールドエネルギーを脚部装甲が介する…これにより全身を覆うシールド(ガンブラスターの超電磁シールドのような)になるのかもしれないなあ。

初期型2は、「広告」においては最も多く使用されています。カタログやプレゼントコーナー用写真にも本仕様が多く使われています。先ほど紹介した広告の左に置かれているマッドサンダーも本仕様です。
ただその割に、戦場で見かける事は初期型1よりもかなり少なく留まった…。

思うに、初期型1は首都奪還をはじめ共和国軍にとって最重要である任務に酷使とも言える程の頻度で使用されたと思われる。
だから戦場写真に多く使われている。
だが、
①状況が逼迫している中で運用が行われた事から、国民に向けてお披露目するような余裕も無かった。
②最新鋭機だからスペックは可能な限り公表したくなかった。
事から広告的なものにはならなかったと思われる。

対して初期型2は、首都奪還後で西側侵攻も順調に進んでいた時期に生まれた仕様。
だから状況にやや余裕があり、国民に向けたプロパガンダ的な広告にもふんだんに使用されたのだと思われる。
副次的に言うと、この時期は既に存在やスペックはかなり割れているから隠す必要も薄くなっていた。
そんな初期型2だが、ほどなくして更なる調整を加えた決定版とも言えるタイプが生まれ、制式に量産機仕様として採用された。
だから広告にふんだんに使用されたその実、戦場へ赴く事は少なかったのであった…。

とか考えてみました。

そんな感じでマッドサンダー量産機完成前夜の仕様でした。
間違い探しレベルのですが、これはこれで検証していくと面白いですね。
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コメント

非公開コメント

No title

試作機1、まるで遊び倒してボロボロになったような見た目ですね・・・

No title

本当にガチでマニアックだ……。

ゾイドは試作品が意外なところに出てたりして、気づくとおおッ!?ってなりますよね。
勢いがあるコンテンツは駆け足で企画が進みますから、そのせいかもしれません。

それにしても、マッドにもこんな違いがあったとは。写真をなめるように細部まで見ないと気づきませんね。
そういう時間は本当に楽しいものです。

No title

試作機1号…装甲も武装もなくって寂しいですね…
まぁあくまでも試作機ですから武装を施す必要がなかったのでしょうが

もっともらしい理にかなった余剰エネルギー排出を排出するための機構をデザインの一部として組み込む辺りさすがのデザインですね

このような細部に渡る微妙な部品変更や改修によって完成に至る過程が現実の機械と同様に感じられるのがいいですね
同型でも初期の方が性能が良かったり、逆に後期で劇的に改善されたりなどもありそうですね

No title

>No Nameさん
うちのマッドがまさにこの状態になりました。
脚装甲が無いと悲しいのですよねー…。

>メカカブトさん
試作がバトスト中でも頻繁に出てきますからね。
戦場の広がりを感じます。
新世紀でもジェノザウラーを筆頭に幾つかの試作仕様が出てきますね。
そういうのを探すのは面白い!

>w15さん
「災い転じて福と為す」的なデザインは大好きです。
デザイン性を追及したものではなく、構造上の問題からつけざるを得ない・・・のだがそれを逆手にとって魅力的な仕上げにしてしまう。
何とも粋だなあと思います。

>横転臼砲さん
初期の方が丁寧に作られているというのはあるでしょうね。あと野生体の選別も入念に行っていそうです。
逆に、後期の方が向上の精度が上がって均一な仕上がりで平均値の高い仕上げになったという事もありそうですね。
国力の高い共和国だと後者の例が多そうかな。
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