航続距離

先日デスバードの話をしましたが…、



この画像を見ていて、改めてデスバードでゴーレムを運んだのは何故だ!? と思いました。

この作戦は、新型巨大ゾイドの開発が噂される共和国開発基地。そこにゴーレムが潜入するという話。
ゴーレムはデスバードに搭載され、基地上空まで進出。
上空から投下され、ブースターを逆噴射しつつ落下。基地に潜入したのでありました。


降下用のブースターがカッコいい。
パーツ構成がかなり贅沢ですね。今再現するとなるとけっこうかかるなぁ。


さて比較として思い浮かぶのはバトスト1巻に掲載されたウルトラザウルスのっとり作戦。
この時はやはりゴリラ型であるところのハンマーロックがシンカーに搭載され、投下された。


…ゴリラ型っていうのはやっぱり器用で潜入とかに向いているんだろうなぁと思います。
それはさて置き。
ハンマーロックを運んだのはシンカーです。

シンカー26.6tがハンマーロック26.8tを輸送。これは凄い事です。
本作戦に投入されたシンカーは特に解説はされていないが特別に搭載量を強化した仕様なのかも。
しかし、それにしたって自重以上の重量を運んだシンカーは凄いなあ。


さてこのシーンと比較すると、デスバードでゴーレムを運ぶのは何故? と思ってしまうなぁ……。
レドラーで良いのでは。

レドラーの搭載量は不明ですが、対艦攻撃機や爆撃機としても運用されているから搭載量はそこそこある筈。
ゴーレムくらいなら運べそうなんだけどなぁ。

本作戦は潜入でした。見つかりたくない。
巨大なデスバードとレドラーではどちらが見つかりやすいかという問題もあります。


ここで思ったんですが、もしかして万能飛行ゾイド・レドラーの意外な弱点って航続距離なのかもしれない。

レドラーの初陣となったフロレシオ海海戦。ここでは最終的に攻撃前にエネルギー切れになってしまった。

学年誌でも、「ウルトラザウルスを攻撃しようとした→プテラスに邪魔される→プテラスに空戦で勝つもエネルギーを消費しウルトラを取り逃がす」という展開がありました。
(無敵、デスザウラーのコラムを参照)

レドラーの航続距離は不明ですが、もともとそこまで長くはない。爆装や雷装をすれば更に落ちる。
ゴーレムを搭載すると重量だけでなく空気抵抗が大幅に増えるので極端に落ちる。
そんな感じなのかも……。


太平洋戦争で活躍した「零戦」乗りのエース、坂井三郎氏は同機の最大の長所を長大な航続距離と言っています。
絶大な火力でも軽快な運動性でも高速性でもなく航続距離(滞空時間)です。
曰く、燃料切れを気にせず存分に戦える為。

零戦21型の航続距離は増槽を付けた状態だと巡航で3,350kmもある。
ライバルのF4Fが1,690km、ヨーロッパのBf109やスピットファイアが650kmほどだったのに対してかなり長い数値です。
この長大な航続距離を活かして緒戦で大活躍したのであります。


空戦性能で比較するともちろん「レドラー>プテラス」なんですが、航続距離で言うと「プテラス>レドラー」なのかも。
しかも純戦闘機として運用する際はまだ良いが、爆装や雷装をすれば行動半径が大きく減少し投入できる作戦がかなり減る。

共和国軍は、レドラー無敵時代において旧式のプテラスで耐えに耐えた。
その理由は航続距離なのかも……。

レドラーにもし十分な航続距離があったとすれば、もっと積極的に共和国基地を攻撃していただろう。
帝国軍に決定的な力を与えていたかもしれない。
なにしろ飛行ゾイドでも対空砲火でも撃墜できない圧倒的飛行性能を持つのだから。
レドラーは確かに強かったけど「帝国軍の進撃を大幅に手助けした」ような決定力はみせなかった。
「空戦では無敵だった」という狭い範囲の活躍をしただけで。


航続距離が短いと、「敵地の攻撃」においてかなり致命的です。

この図の様に敵地を攻撃した後「帰還」する必要があるので、帰りの分の燃料を残しておかなきゃならない。
帰還途中にトラブルが起こらないとも限らないから、ギリギリでなく多少は余裕も欲しい。
(帰還中の燃料・残弾ともに厳しい敵を攻撃するケースは多い)
これはもうパイロットの精神をかなり圧迫します。

こう考えると、プテラスは確かに性能では圧倒的に劣るが「防衛」「迎撃」ではそれなりに対抗できるのかなと思いました。
敵がエネルギー残に余裕がない状態なので、確実な撃墜を狙わなくとも良い。
たとえばバルカンやミサイルを遠距離から適当に放っても「そうそうは当たらない」
といっても命中する可能性が多少でもある以上は回避せざるを得ないでしょう。
回避というのは急激な機動なのでエネルギーを多く喰います。
こうして効率的にエネルギー消費を強いれば、レドラーは帰還用のエネルギーがなくなり共和国基地攻撃を断念するというわけ。

仮に帰還を断念してそのまま突っ込んでくれば、それはもうプテラスは撃墜され共和国基地は損害を被るかもしれない。
でもレドラーも帰還できず帝国側も損害が出る。上手く行けば鹵獲機が得れるかも。
国力の低い帝国はこれは出来るだけ避けたい……。

レドラーはレドラーで、運用に苦労があったのかなぁ……と思いました。


ちなみに航続距離の短さが全く問題にならない場合もあります。
それはせめて来る敵を迎え撃つ「迎撃」です。
「侵攻」は敵位置まで移動して戦うから航続距離が大事ですが、迎撃だと敵がそこまで来るのだから航続距離は関係ない。戦闘が終わればそのまま降りればいいだけだから存分に戦えるわけです。

上に挙げたBf109戦闘機は航続距離が650kmしかなく、バトル・オブ・ブリテン(イギリス本土への攻撃)では致命的な弱点となりました。
しかしドイツ上空に迫る敵の戦爆連合を迎え撃つ迎撃ではその力を存分に発揮しています。

航続距離が短くとも、迎撃ではその力を存分に発揮する。
すなわち、共和国軍サラマンダーの爆撃を受けた際においてはスペック通りの力を発揮でき、確実に阻止する事が出来たのでしょう。

こうして考えると、より飛行ゾイドのバランスが面白くなってくる気がします。
航続距離は飛行速度や武器に比べて注目される個とが少ない地味な点と思いますが、重要なポイントだと思いました。

そういえば共和国軍の飛行ゾイドはどれも航続距離が長いなぁ。この事は共和国らしい感じがする。
グライドラーもサラマンダーもプテラスも。
グライドラーは着水可能で運用幅が更に広いし。
…まぁ、グライドラーはさすがに空戦性能が低すぎて早期に退役してしまったけど……。

ペガサロスは異質かな。データはありませんが航続距離は短そうなイメージがあります。
更に車輪があり、滑走路がないと飛び立てない。他は全て垂直離着陸可能なのに。

シュトルヒも航続距離は短そうなイメージがあります。
少なくともプテラス以下だとは思う。帝国軍は「強力な共和国飛行ゾイドが居る」という状況で開発をしているから、やはり空戦力を第一にしてるのだと思いました。

ただ唯一シンカーだけは凄い機体だなとも思いました。
水空両用はやっぱり凄い。
飛行速度は音速を下回りますが、防御力と水空両用のトリッキーさを活かしてペガサロスに優位を示す。
このからめ手が凄い発想。

という事で飛行ゾイドの話でした。
やっぱり飛行ゾイドは魅力的。

ワイルドでも出ないものかなあ。
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コメント

非公開コメント

No title

レドラーの航続距離が特に短いと書かれてるものは見かけたことが無いので、
短所といわれるほど短くは無いけどそれほど長くも無いんでしょうね。
航続距離を増やす手段としては、近年のガンダム作品で良く見かける
「大型プロペラントブースター(ブースター付き燃料タンク)増設」が一番でしょうか。
目的地までの使い捨てですが、これなら燃料切れを恐れず侵攻できます。
ただ、ゾイドの場合はギルベイダーのとんでもない距離の侵攻さえ増設無しに
無補給で行って帰ってこれることを前提にして機体が作られています。
ゾイド星の感覚だと、レドラー級の機体に本体ほどの大型燃料タンクブースターを
くっつけて毎回使い捨てて運用するのは邪道なのかも知れません(苦笑)。

カブターとクワーガは飛行ゾイドでは?

No title

FF5の飛竜の設定で、翼が腕ではなく肩が発達したものであり、そのため飛行にはとてもパワーを使うというのを見た気がします。
(確か基礎攻略本だったような)
静かな巡行中だとそんなに差はつかないかもしれませんが、戦闘になって急な上昇や旋回が多くなると消費は激しいのかもしれませんね。

共和国サイドは狙ったように皆腕が発達したタイプのようですが、、、

No title

レドラーって翼が太陽パネルみたいなソーラーエネルギーで航続距離が長いって印象があったんですけど裏を返せばそれだけの使用じゃないとプテラスはおろかサラマンダーも凌駕できないのかもしれませんね

とはいえのちにギルベイダーに追従して中央大陸まで飛んできてるヤツもいたし・・・まぁこれはオリジナルのレドラーと暗黒軍のレドラーが似て非なるものなのかもかもしれんですし中央大陸付近まではギルの翼の上あたりで待機してたのかもしれんですけどw

サラマンダーに運用制限をかけるほどその運動性はすざましいがそれと比例してエネルギー消費の激しい機体でありソーラーパネルでソレを軽減している・・・ってとこでしょうか

にしてもやはりウルトラを攻撃するため対艦ミサイル装備してプテラスを倒すくらいの機体がゴーレム運搬できないってのもおかしい気がしなくもないですけどw

航続距離が長ければ長いでパイロットの負担は大きいというのが難しい所ですね。パイロット一人だし。長距離侵攻しようとすると、戦闘突入前に疲れそう。
それを考えると攻めより守りの方が有利ですね。
でもまぁ懲罰席にも耐えるほどゾイド星人はタフだし地球基準で考えるのも野暮でしょうか(笑)

No title

先日も書きましたが、ゴーレムの潜入作戦は「ヘイロー降下」だと思っています。なので、レドラーでは高度が足りないのではないでしょうか。

デスバードだけでなく、第2期のモビーディックやアニメ無印の「翼竜迎撃」の話もそうですが、主力空戦ゾイドは航続距離より高度が問題になるケースが多いように思います。

ゴーレムは「昼間」に作戦が実施されたので「中央山脈を越えて高高度から侵入」する方法がとられたのに対して、コマンドエコーは「嵐の夜」に恐らく「海側から低空で侵入」しているようです。となると、前者でデスバード・後者でシンカーが使われたのは(重量の問題を除くと)適材適所だと思います。

なお、航続距離の点ですが、暗黒軍のレドラーはギルベイダーと共に中央大陸爆撃に参加しているので、少なくても暗黒軍仕様(後期生産型)は問題が解決されたと思っています。あるいは、ギルベイダーがフエルタンクを積んでいるので空中給油とかしてたら面白いですね。

・・あれ?ギルベイダーを護衛に、ホエールカイザーで爆撃した方がいいんじゃないですかね?(笑

No title

デスバードを利用したのは目くらましではないでしょうか?

シンカーやレドラーが単独で共和国陣地に潜入すると、発見された際に偵察を疑われそうですけれど、デスバードなら、ゴーレムを投下したあとに、どこかの共和国部隊なり施設を攻撃すれば目的がさとられないとか、デスバードに注目が行くので小さなゴーレムが投下されたことにも気づかれないとかありそうです。

それにしても帝国側の飛行ゾイドはなぜこうも力不足感が出てしまうのか。

No title

新世紀公式4巻だと稼働時間がレドラーとレイノス、シュトルヒがB
グレイヴクアマとプテラスまB⁻、ハンマーヘッドがA⁻、にシンカーがA,サラマンダーはS、ストームソーダーはCでした

ただここに戦闘可能な時間を考えると徹底的な軽量化でシュトルヒは飛べる時間が長いですがビーム砲装備でエネルギーを使うから戦闘可能時間は落ちると思いますし、ストームソーダーやレドラーもウイングソードやレーザーブレードのエネルギーから攻撃可能な回数は結構限られているのかもしれないですね
新世紀の終盤でストームソーダーが激減したのは物量で来るキメラにエネルギー切れで撃墜されてしまったのかもしれないです

サラマンダーは当然ですが、プテラスは改造例が多い事から飛行距離延長しやすいオプションが多かったのかもしれませんし、逆にレドラーやストームソーダーは空力を重視して外付け装備が限られていたのかもしれません

本題のデスバードですが、基地が共和国の奥深くと記事にありました
また高度3万mですからゴーレム用の生命維持装置や機体の保全からデスバードに保護装置を増設しつつ距離を伸ばすために選ばれたのかもしれませんね
他にも大きいことは安定性がありますから、吊り下げられいるゴーレムの機体とパイロットの負担を軽減させるのもあったかもしれませんね


迎撃のため?

デスバードを投入したのは高々度からの落下で気付かれにくくするためと迎撃してくる航空ゾイドをまとめて倒せるためではないでしょうか?
レドラーだと武装しても多くは詰めないので、プテラスが大群でこられるとやられはしないでしょうが、ゴーレムがやられる可能性もあるでしょうし。

No title

>Jスターさん
航続距離が短いとは書かれていませんが、長いと思えるものもあまりないですね。
航空機なのでドロップタンクを付けた仕様なんかも似合いそうですね。
重装備はロマン!

>そのっちさん
甲虫型ゾイドは戦闘機というよりヘリだと思うのでここでいう飛行ゾイドとはちょっと違うと思います。

>場末の葦さん
戦闘時は通常飛行よりも飛躍的に燃料を喰うでしょうからねー。
やはりしんどいと思います。

プテラスやサラマンダーはその構造上、航続距離が出しやすい仕様なのかもしれませんね。
こういうのを重視してるのは今日w家屋らしいですね。

>ヒューイさん
耐用パネル。
同じような構造を持つブラキオスは長期間の単機行動ができる仕様なんですけどねー。
しかし海上をゆっくり公開すれば良いブラキオスと超音速飛行するレドラーでは消費するエネルギー量が違い過ぎるのかもしれませんね。

通常だとシュトルヒ以下の航続距離になってしまう所を、どうにかして太陽パネルで工夫して戦闘に耐え得る航続距離伸ばした。
それでも共和国機に比べれば十分ではない…くらいのバランスを想像しました。

>アングラーさん
そうですね、長距離ミッションだときついでしょうね。
なまじっか航続距離が長くてアウトレンジ攻撃できるのも考え物ですね。
日本軍のラバウル空戦みたいになりそうだなぁ・・・。

でもゾイド星人なら確かに耐えそうな気もしますな。
…それでもサラマンダーの背中で長距離ミッションは嫌だなあ。

>ネームレス Mk-II 量産型さん
レドラーの飛行高度も考えたいですねー。
プテラスで一応3万mまで上がれているので、レドラーもあがれそうではあるのですが。
ただその高度で十分に動けるかというと難しそうでもありますね。

ギルに随伴していたレドラーは、私はギルから補給されていたか直前まで別行動でレドラー隊はホエールカイザーで近海まで運ばれそこから飛び立ったと推測しています。

ホエールカイザー出の爆撃は確かにおっしゃる通りですねえ。
まぁ、でもさすがに簡単に撃墜されちゃいそうでもあるかな。
戦闘機は排除できても地上からの対空砲火が危なそうです。

>No Nameさん
おおお、面白い説ですね。
たしかにどこかを爆撃すれば共和国軍の目はそこに向かいますもんね。
見事な偽装と言えますね。
素晴らしい!

>デスペラードさん
ストソの評価が低いですね。まぁ、あのエンジンは消費量も大きそうだしなぁ…。
後期の激減の事情はおっしゃるようにエネルギー切れに追い込まれた可能性が高そうですね。
やっぱり戦闘時間の長さは重要だなぁ。

プテラスは開発機が古いだけに色んな特化型発展タイプがありますね。
ステラスのような飛行高度4万mのバケモノ的使用まであるし…。
このような改造機のデータは直ちにノーマルにもフィードバックされているんじゃないかなぁ。
本当に傑作機ですね。

>YHさん
高高度だとやっぱり探知されにくいものなんですかねぇ。
その辺、もうちょっと詳しいデータを調べたいです。
冷戦時代は高度2万5,000メートルを飛ぶU2偵察機をソ連軍は簡単に見つけていたようです。
もっともその高度まで行ける戦闘機が無かったのでU2は発見されようが構わず偵察していたようですが。
軍事面の考察は尽きませんね。
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