ジェノスピノのギミックとか

ジェノスピノ!


前回までで触れなかったところを色々。


デスレックスとの比較。
モチーフは共に最大級の肉食恐竜ですが「太くがっしりしたティラノサウルス」「細くすらっとしたスピノサウルス」の差があります。
並べると、ゾイドでもそこがしっかり分けられています。

動力キットらしく両機とも太いんですが、流麗なジェノスピノは細く見える。
デスレックスは装甲が太くガッシリ見えるような造りになっているし、そのうえ側面のデスジョーズが太さをさらに強調している。

しかしデスレックスは改めてパラフルだなあ。


顔を見たら分かる通り、各パーツのごっつい感じではデスレックスが圧倒的。
ジェノスピノの頭部もたいがい大きいんですが、比べると小顔に見えるぜ。

さて両機の強さはどうかなあ。
頭部の差は凄い。デスレックスの巨大なあごでかまれたら、さすがのジェノスピノも一撃で粉砕されそう。
でも太いデスレックスは動きが大振りになりがち。
ジェノスピノはスマートで機敏そうなイメージ。なのでフットワークでダメージを蓄積させる。

デスレックスは一撃でも入れれば勝ち。でもそれが難しい。
ジェノスピノはダメージを与え続けて完全破壊するまで行けば勝ち。ただし、そこまでに一発ももらわないパーフェクトゲームをする必要があり容易ではない。
そんなバランスかも。


ダクスパ先輩と並べるとこんな感じ。さすがにジェノスピノがでかいです。
(写真だとダクスパが手前にあるので同程度に見えてしまう…)

やはりプロポーションではダクスパがいいかな。ダクスパは脚の長さが凄い。
機獣新世紀ゾイドの二足歩行ゾイドの頂点に位置するスタイルの良さだと思います。
奇抜の色はちょっと…馴染めないんですが…。
並べるとジェノスピノのようなカラーだったらなぁ……と思わずにはいれない。


さてダクスパのプロポーションが良いのは当時の復元図を基にしているからですね。
この当時はジュラシックパークIIIが公開されて「ティラノサウルスを超える新最強恐竜だ」という扱いにもなっていた。
スピノサウルスの大絶頂期だったなぁ。

対してジェノスピノは新しい解釈のスピノサウルスをモチーフとしているので脚が短くなった。
スピノサウルスは同時代の恐竜カルカロドントサウルスに棘突起を噛み千切られた痕跡が見つかっている。このような位置を攻撃されたというのは、スピノサウルスの脚が短かった根拠となっています。

またwikipediaより抜粋します。
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2014年9月11日、シカゴ大学のニザール・イブラヒムが『サイエンス』に発表したところによると、新たに発見されたスピノサウルスの骨格を調査した結果「後脚は水中生活への適応のために、これまで予想されていた復元より短く、陸上では前肢をついて四足で歩行し、深い川で長い時を過ごしサメやエイなどの魚を捕食していた」と唱えられた。

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ただ上記説には異論もあり、
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当時スピノサウルスが生息していた地域の環境は炎暑で、小さく浅い川が多かった可能性が高く(ある程度の規模の河川があったとしても、現代のアフリカなどの熱帯地域の様に、乾季などの季節によって干上がったり、規模が大幅に縮小する例も多い)、スピノサウルス程の巨大な動物が水生に適応し、生態系を形成できる程の大河が存在したのかという環境的な点や、浮力を活かし辛く、遊泳(特に潜水)にデメリットとなる帆を持っているという生物としての形態的な点(ワニやカバ、エリオプスなど、水中生活に適応した動物の殆どは現生種・絶滅種問わず浮力を活かし易く、遊泳の際に水の抵抗を受けにくい体型となっている)、ディプロドクスなどの当初は水中生活をしていたと推測された恐竜が実はそうでなかったなど研究史の変遷などの点から、疑問視する意見もあり、更なる発見と検証が待たれる。
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ともなっています。
異論は読んでいるとその通りだなぁと思える。
私は…、
顔の形状から魚食性の生物だったのは確実でしょう。
脚が短いのは複数の根拠があることから(カッコいい恐竜を求めるロマン的視点から言うと残念ながら)確実でしょう。
ただ水中生活については疑問が多いため「基本的には陸生活で二足歩行だが、魚を効率的に捕らえられるように水にも入った」くらいじゃないかなぁと思いました。

しかし「水中なのか陸上なのか」というのは面白いですね。
かつてブラキオサウルスは水中生活とされていて、昔の図鑑では

この絵が大定番でした。
重すぎる体を支える為に水中生活をしており、首だけを水上に出していた。
これだからウルトラザウルスやブラキオスは水上戦闘が主なのだ。

そのほか、トリケラトプスと同じ角竜の「プロトケラトプス」にも泳いでいた説が(珍説としてではあるが)あります。
その根拠は尾の縦幅が他の恐竜に比して広い。なのでこれをヒレのようにしていたのではないか…ということです。
…マッドサンダーってあんがい簡易な改造で水上航行できるんだよなぁ。サンダーパイレーツに随伴した、あのどう見ても「浮けんだろ……」と突っ込むしかない小型フロートを付けただけのマッドサンダー。


これって、同じ角竜であるところのプロトケラトプスの泳いだ説を取り入れてるのかな……。

ホントに恐竜は謎だらけ。
今後10年でまた新たな説がどんどん出るでしょう。
またインターネットではセンセーショナルな新説が普及しがちです。それはティラノ羽毛説だったりトリケラ=トロサウルス説だったりです。今の時代は「一般認識が変わりやすい」ことも無視できません。
なので改めて、私は以前に書いたこのコラムの内容を思います。


話を戻します。
さてジェノスピノは、「新説を取り入れ後脚は短くした。ただ2014年9月に唱えられた四足歩行については議論の余地ありとして保留。従来の二足歩行解釈のまま」というバランスで仕上げたのだと思いました。

なお同じタカラトミー商品でも「アニア恐竜シリーズ」のスピノサウルスは四足歩行で再現されています。
現在はやはりスピノサウルスが大きく揺れている過渡期と言えるでしょう。学説が大きく変わる瞬間に立ち会えるのは幸せなことです。
恐竜は「10年も経てば数え切れない新説が出ている」のはその通りですが、「二足→四足」みたいな根本が変わっちゃうような超変化にはなかなか立ち会えない。
貴重なこの瞬間を大いに楽しんでいきたいと思う!

なおスピノサパーは直立二足歩行のレアな復元図で造形されています。

工兵という渋い設定と旧復元図の採用は、当時のオールドファンを狙った一機だったのだろうなぁ。


さてジェノスピノですが、「左右非対称」がキーワードな機体でもあります。
骨格の時にも書きましたが、ヒレは右側に寄って付いています。しかもちょっと斜めに付いている。


生物の特性を考えればこれは中央に置くべきだった。
しかし「過度に兵器化する帝国軍」という要素を取り入れるとむしろ魅力的でもあります。

もう一つ左右非対称なのはライダー位置で、右寄りに付いています。


ライダー席には簡易ながら防弾版を思わせる装備もあり、最低限の配慮はあるようである。
ただあくまで簡易であり充分ではない。ワイルドシリーズらしい豪快な乗り方です。

「ライダーだけを狙撃→ライダーの制御を外れたジェノスピノが自らの意思で暴走」
なんて事態にならない事を願いたいばかりだ……。

ライダー席は良いと思いますが、ここを守るべく小型機銃でも密集させておけばより良かったかな。
(デスザウラーのインテーク周辺に多数置かれている砲のイメージ)


砲はでかいのが脚についてる。長距離攻撃が出来そう。
ただ個人的にはあまり美しさを感じない配置かなー…。

まぁ、スピノサウルスは難しいと思うのです。なぜかというと背中に帆がある。だからジェノザウラーやエレファンダーみたいに中央に基部を作り砲を背負うのが無理。
ゴジュラスMK-IIのように左右に分離して付ける事なら可能でしょう。ただ……、それはそれで砲によって帆が目立たなくなってしまう。
だから砲を付けないか、付けるなら帆の外観を邪魔しない低い位置にという事になります。

それはすなわち脚部ですが……、んー。
主砲を付ける位置としては適切じゃない気がするなぁ。
脚部はすわりがあまり良くない。背中や腹に比べてドッシリ構えて撃つイメージがどうしても低い。
補助的な装備を付けるなら良い位置だと思うのですが。


裏面は肉抜きが多い。これはワイルドでは標準的ですが、XLクラスだし埋めて欲しかった気もするかな。ゴジュラスキャノン的に左右貼り合わせにするとかで…。
ただ砲のデザイン自体はとても良い感じ。
大型だしドッシリ系の他のゾイドに移植しても面白そうです。


あと


首にあるこのドラム状装備ですが、


ワイルド開始前にイベントで展示されていたプロトタイプデスレックスを思い出しました。
この時のデスレックスは腰に大型ドラム状装備……、ジェノスピノによく似た装備を付けていました。

恐竜の骨格復元では間違えて別種の恐竜の骨を”混ぜて”復元する事は珍しくない……。

デスメタル帝国は巨大な骨格を発見……、大きさからデスレックスに違いないと判断し組み込む。
しかし後に別種のものであると判明し取り外した。

ギャラガー「何だったのかな、あのパーツ。ま、デスレックスが無事に復元できたからいっかー」
かくして謎の大型ドラム状パーツは放棄されそのまま存在すら忘れられたのだった。
この時代、まさかデスレックスに並ぶ王者ジェノスピノのパーツであると知る者はいなかった。
これが復刻されたのは実に500年後、ゾイドワイルド2の世界である……。



さて次いでギミック。


通常時は[腕を振りながら][口を開閉しながら][尻尾を振りながら]歩行します。
このクラスとしては特徴が少なく、物足りないギミックかなー。
XLクラスだし、もう一歩欲しかったところではある。

ワイルドブラストはどうか。


ワイルドブラストは手動です。スイッチを押すと背中の帆が展開し、勢いよく回る!
またこの状態では口元が妖しく光る発光ギミックも発動します。

円盤状になった装備は割と高速で回転します。展開も勢いよく飛び出すので、おわっ! となりました。
面白いギミックです。
これはライガーなどには特に厄介な装備になりそう。なにしろクローを叩き込もうと飛び掛ったら確実に迎撃されてしまう……。

帆は従来シリーズでは電子装備が定番でした。ブレードになったのは少ない(スピノサパー)
しかしワイルドではブレードが定番。ステゴゼーゲもそうでした。唯一、ディメパルサーは電子装備ですが。


メカ生体からのファンは、あの地獄の光輪ビームスマッシャーを思い出さずには居れない。

しかし射程が短いのでなー。遠方から撃たれたらどうなるんだろうか。
ただ……、ワイルド第一期でラプトールがドスクローを思いっきり振ることで衝撃波を出したシーンがありました。
同様なことが可能かも。
円盤内にエネルギーを溜めて射出。猛烈な勢いでクリリンの気円斬よろしく触れた相手を真っ二つに切り裂く飛び道具として使用可能…みたいな。
これくらいの超強力装備であれば世界の1/3を滅ぼしたことにも納得がいくのですが、どうなるかな。
アニメでもそろそろ登場しそうな予感がするので、期待です。


なお発光はカッコいいんだけど、それほどは目だっていない。
口元は十分なんですがトサカまでは回りきっていない感じ。
せっかくと坂もクリアパーツに下のに勿体ない。

勿体ないといえばバイザーもクリアパーツにして光が漏れるようになっていたらなぁ。
せっかく発光ギミックを持っているのに。
XL特有の豪華さを演出する為にバイザーはクリアパーツ化できなかったものかなー。

あと、これは私がその年代だからだと思うんですが、今の発光ギミックはLEDなのでずっと光ってる。
けど私は昔のチカッ…チカッ…と点滅するタイプが迫力があって好きかなー。
ま、あれはムギ球だからああなっていたわけで、今同じようなものを求めても無理ではあるんですが。


ワイルドブラスト発動が手動なのは賛否が分かれると思います。
が、このギミックはあまりにもスピノサウルスからかけ離れている。
帆をひっぺがして、しかも左右に割って円状にする。それを回転させて敵を切る。なんじゃこれは……。
このぶっ飛び具合はまさに生物の特性を考慮しないマシンブラスト的なものです。
とすれば「人の手で無理やり発動させる」ということで手動になったと解釈すれば良いんじゃないかな。

ちなみに……、恐竜スピノサウルスは胴体がほとんど動かなかったと言われています。
可動プラモでは、よく胴体を「前・中・後」の3ブロックに分けている。これによりひねりを可能にしていますが、スピノはそんな動きはできなかった(トミーキットのように)そうです。
なぜかというと背中にでかい帆があるのでひねったりしにくいのだ。

ただし背中の帆を完全に独立ユニットとしたジェノスピノは、もしかすると良好なひねりを可能としているかもしれない。
もともと飾りか、せいぜい電子装備にする位しか使い道が無かった帆を強力ブレードに変更した。
帆を本体から切り離したことで本体の可動が大きく向上し格闘戦時の動きも良くなった。

強くなった。だがそのあまりにも本来の生体から離れた姿は帝国を象徴している…。

頭部形状はまるでドラゴンのようでスピノサウルス的ではない。その上バイザーをしている。
ジェノスピノは一体何を考えているのだろう……と考えると、なんだか先日は好きになれないと書いたジェノスピノの顔デザインを含めて「これはこれで」という視点が見えてきた気がします。


そんなわけで3回にわたってジェノスピノのファーストレビューでした。
とにかく、でかいし凄いキットな事は確かです。
アニメで活躍したらすぐに売り切れちまいそう。
難民になってしまう前に売り場に行くべし!!
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コメント

非公開コメント

No title

置き場に困りつつも、店で見つけてしまったら買わずにはいられませんでした(汗)

まず個人的に絶賛したいのが、ロングキャノンのハードポイント位置が脚部付け根の軸線上になっている=実機が走ったとしても砲の位置がブレにくい配置になっている点です。足にハードポイントがある機体でこれができているのは珍しいですよ。

そして、手が色分けされたのも大きいですね。フレームと同色の牙と爪を毎回塗装している身としては、かなり楽になります。

ただ、発光は確かに惜しいですね。暗い所で動かしてみたら目の辺りが光っていて「おっ」となったのですが、明るくしてみれば頭部装甲の後端から光が漏れていただけでした。実際に目が光っていたら文句無しの名作だったでしょう。

No title

デスレとジェノスは本当に好対照ですね。
アニメだとジェノスピノが本当の「ラスボス」なのかまだ確証が無いので、「ゾイド因子を合体させたぞ!」とか言って「デススピノ」登場とか、まさかの実はデスザウラーの露払いだったとかいうオチもありそうで怖いです(笑

脚部のキャノン砲は確かに「とってつけた」ような感じがあります。ミサイルポッドのような箱形武器の方が良かったかも知れません。でも、肉抜き穴が下面なのは工夫されているように思います。

No title

>レイさん
確かに砲の取り付けは工夫されていますね。
大型砲をじっくり撃てそう。ちょっと私も評価を改めたいと思います。
一見気付きにくいところにも意味がある。素晴らしい設計だと思います。

手の色分けは良いですね。
デスレックスはサイズゆえ仕方が無い所もありますが、ちょっと寂しかったからなー。
凶悪な角度といい、凄味があります。

目は7000円クラスの意地を見せてほしい所ですねー。
今後の課題としてもらいたいです。

>ネームレス Mk-II 量産型さん
ラスボスかどうか、気になりますよねー。
ワイルド一期に繋がるとすればデスレックスがボスになりそうですが、ジェノスピノはやっぱりむちゃくちゃ強そうだしなぁ…。
何ともワクワクです。

砲の肉抜きは仕様用途に寄っては目立ちますね、、。
色んな方向に付けられるようハードポイントが沢山付いている。
それは言い換えれば色んな砲口からの見栄えを考慮すべきということでもあります。
大型砲は張り合わせにするなどして改善して欲しいなあ。
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