電ホビ@2000-2001年

今日は電ホビ研究の続きです。
(前回のはこちら)
今日は2000~2001年を見ます。

2000年
Zの伝説は1999年12月号で終了。
2000年より、機獣新世紀ゾイドのキットを使った連載がスタートします。
「ZOIDS戦記2089”Chaotic century”」の名で、機獣新世紀バトストの前日譚となるオリジナルストーリーを掲載。その中で作例も行うという野心的な試みでした。


西方大陸戦争開戦の10年前を舞台にしており、荒廃した各地を巡り調査や戦力確保を行うというもの。
しかしこれは5話で一旦区切られ、6月号からは新製品の紹介や簡単な作例が中心になります。


6月号はジェノザウラー&レブラプターの紹介。
これまでのゾイドが「再販」だったのに対し、「完全新規」でした。設定的にも西方大陸戦争で得た技術を投入して完成した最新鋭機。
なので10年前を舞台にした前日譚には登場させられなかったのでしょう。
ここからブレードライガー、ストームソーダーなどの新世紀ゾイドの発売が続々と続きます。
「ZOIDS戦記2089”Chaotic century”」は連載が中断されたままになりました。

新型ゾイドは単なる紹介ではなく改造される事もありました。


初めて改造が載ったのは7月号で、ブレードライガー&ストームソーダーでした。
ただし見ての通り、この時期の改造は改造というより「塗装」が主でした。

改造してある場合もありますが、ピンバイスで砲口に穴をあけるとか簡易なパーツ増設とか、そんな感じが多かった。
つまりかなり真似のしやすいレベルでした。

これはとても良かったと思います。
この時期に電ホビゾイド記事を読んでいたのはほとんどがメカ生体からのファンです(新世紀のキッズファンは電ホビを買う年齢じゃない)。
「メカ生体」のファンはこの時期は10代後半から20代前半になっている事が多かった。
メカ生体当時から改造や塗装をしていたファンはもちろんいたでしょう。
しかし当時は素組みで満足するユーザーも多かっただろうし、改造や塗装をしていたとしても綺麗に完遂できたユーザーはかなり限られていたと思います。

新型ゾイドに釣られてか、再販ゾイドの作例も少しずつ載るようになりました。


これはステルスバイパーの電子戦仕様。
ゲーターを二機つぶす贅沢なパーツ取りですが、構成は単純で比較的真似がしやすそう。

「電ホビを見て塗装や改造を始めた」というユーザーも多かった筈です。
やはり何事も「チャレンジする」というきっかけが必要。
そうした意味で、たしかに超本格的な改造作例ではない。しかしとても良い記事だったと思います。

またトミーとの連携も大いに取っていたようで、9月号からは開発スケッチの掲載も行われるようになりました。


開発スケッチ掲載は好評だったようで、この後増加の一途を辿ります。


ゲーム紹介などの、まるでトミーの広告のような号まであります。
模型誌にあるまじき内容ですが、これは前回書いた通り電ホビが「模型誌+ホビー誌」のスタイルだったからだと思います。

そんなわけで、2000年の電ホビゾイドは簡単な作例やトミーと連携を密にとった開発スケッチやゾイドアイテム紹介が主な内容でした。


2001年
2001年からも嬉しい掲載は続きます。
1月号はトミーから借りた「ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤー」の特集をしています。


トミーと電ホビの連携の強さを示す事例でしょう。

また「商品カタログ」という、ここまでくると完全にトミーの広告だろう…という号もありました。


カタログは丁寧にも「共和国編」「帝国編」「カスタマイズパーツ編」に分かれており抜かりのない構成です。

また前年は簡易な改造が多かった電ホビですが、この年からは装甲を全て作りかえる本格的な改造なんかも出てきました。


これはステルススティンガー。
ステルススティンガーはデススティンガー開発中の初期スケッチを再現したモデルだそうです。

そうそう後年(2002年)にゴジュラスギガがステルススティンガーを破壊するバトストがあるんですが……

これって電ホビからモデルを借りて撮影したのかな?
電ホビはトミーとの連携を極めて密に取っており、開発スケッチ、ゲームなどを掲載していました。
連携はどんどん濃くなっていきます。
その中で、「電ホビからトミーへ」というパターンも起こったのでしょう。

ゾイド記事の熱は高まり、5月号では「Jr.ゾイド」のウルトラザウルスを使った改造作品も登場。
更に7月号では「デッド・ボーダー」を使ったオリジナルゾイドも登場。


Jr.ゾイドもデッド・ボーダーも絶版。
絶版キットを作例にする事の是非はあるでしょう。が、とにもかくにもゾイド記事の熱が高まっていった時期でした。

「ジオラマ作例」なんかも作られ始めます。


「模型誌?」な特集も多い電ホビですが、一方でこのような「さすがは模型誌だ!!」と言える作例も増えていったのであります。
この両面作戦は実に良いものでした。

8月号では久々に「ZOIDS戦記”Chaotic century”」が載りました。


しかし舞台を2102年にしており、ここで物語りは終了となりました。
突然の再開と終了でしたが、もともと休載した経緯は「完全新型ゾイドが出たから”一旦”休載するという形でした。
その時はまた再開する予定だったのでしょう。
しかしブレードライガー、ライトニングサイクス、ジェノブレイカー、デススティンガーと続々と新型が出る。
その紹介や改造に追われるうちに再開できなくなったものと思われます。

しかしそれでも、「舞台を一気に10年以上も経過させて、しかもそこで終了にする」という、ほとんど禁じ手のような方法ではあったものの、始めた物語に対するケジメを現在とれる最善の手段で行ったのは誠実だったと思います。


翌9月号からはゾイド特集の題名が「SMACK ZOIDS!」になります。


ここからゾイド掲載ページはどどーんと増えました。
SMACK ZOIDS!は「Aパート」「Bパート」に分かれていて、Aパートでは本格的な改造作例。Bパートではゾイド資料の公開や開発経緯の詳細解説が載るようになったのです。


これはBパートです。
例えば「Aパートでバーサークヒューラーの改造をしたらBパートではバーサークフューラー系列機の解説をする」など、作例と解説が連携している構成でもありました。
せっかく作った作例だからそれを存分に活かしつつ、同時に濃いゾイダーが喜ぶ情報も盛り込む。実に上手いやり方でした。

9月号……、発売日を言えば7/25。
この時期を考えましょう。6月でアニメ「スラッシュゼロ」が終わってゾイドが「アニメがない」状態になったタイミングです。
ここから急カーブを描いてゾイドは下降していく……。
しかしそれを補うように電ホビはゾイドの濃い特集を始めたわけですね。

Aパート、Bパートの他にも、追加で別の改造作例が載ることも頻繁にありました。


これは「可動王ライガーゼロ」をフル可動にしようという記事。
可動王は元々フル可動なんですが、その実は結構制限があって思うようなポージングが出来なかった……。
本記事では「見た目をやや犠牲にする代わりに文句のないフル可動仕様にする」方法が解説されています。
しかもその方法は「削るだけ」で真似が非常にしやすいものでした。

面白いのは同時期の「ホビージャパン」です。
こちらでも可動王ライガーゼロのフル可動改造がされています。
しかしこちらは「見た目をより綺麗にしつつ、同時に稼働をフル可動にする」というまさにプロの技な記事でした。

真逆ですね。
電ホビは「見た目はやや犠牲にしたが、工作が簡易で真似しやすい」構成でした。
2000年ごろの電ホビを「塗装とかが多くて真似がしやすい作例だった」と書きました。
電ホビのゾイド記事の多くは「真似のしやすさ」が意識されているように思います。
ゾイダーの年齢を考えると、とても素晴らしい配慮だったと思います。

2000年と比べると2001年はハイレベルな改造作例が増えました。ステップアップしている感じが心地良いです。
やはりいつまでも初級ではつまらない。徐々にハイレベルなものも見たいし挑戦したい。
そんな構成が見事です。

また一方で全ユーザーが全電ホビを買ってるわけじゃない。
だから定期的に「初心者が挑戦しやすいレベル」の記事も混ぜておく。
いやー、完璧だ。
学年誌やコロコロの改造にチャレンジだ記事よりも丁寧で良くできてるかもしれん……。
(というか当時の学年誌やコロコロの記事は普通に高度なミキシングをさせたりパテ使わせたりしますからね!)

そんなわけで2000年と2001年でした。
ゾイド記事がどんどんパワーアップする。良い時期でした。

続きはまた近日中!
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コメント

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改造ゾイドについて

電ホビなどの雑誌類は当時は濃い内容を載せていて読む楽しさも倍増でした。

どの雑誌だったかは忘れましたがダークスパイナーの改造が載っていたのご存知ありませんか?
白い装甲で口がアコーディオンのような蛇腹になっている作例(?)です。
オリジナルのストーリー等も載っていたような気がします。古い記憶なので曖昧ですが資料等をお持ちでしたらブログ日誌の記事などで画像を出していただけたら助かります。
あの白いダークスパイナー、カッコよかったのでもう一度見てみたいです(笑)

No title

当時の電ホビは凄かったですね。

仰られている作例はホビージャパンですね。
まさに白くて口がアコーディオン状になっているものがありました。
それでは該当号は近くブログで紹介いたしますね。
しばしお待ちくださいませ。
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